小学2年生が家族をテーマに粘土で作った作品がTwitterに投稿され、話題となっている。

左からお母さん・息子さん・お兄さん・お父さん
左からお母さん・息子さん・お兄さん・お父さん
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「息子(小2)が小学校の図工で『家族』をテーマに作ったのがコチラ。左からママ、自分、兄、パパ。傑作だが、担任の先生の戸惑いは、推して知るべし」とのコメントとともに作品をTwitterに投稿したのは彫刻家の「浅野暢晴」(@asanonobuharu)さん。

粘土で作られたベンチのような横長のイスに乗っているのは4体の物体。足のような形が確認できるが、コメントにもあるようにそれぞれが家族を表現しており、穴が開いていたり、大きさや形が違っている。

小学2年生が作ったとは思えない独特の作風だが、父親の浅野さんはトリックスターという名前の三本足が特徴的な彫刻を制作していることも影響したようだ。
なおこちらの作品は、図工の時間に制作したものを、改めて自宅で再現したものになるという。

息子さんの作品についてTwitterでは「お父さんの仕事をリスペクトしてるとても素敵な作品だと思います」「すごいセンス好きだな」などの声があり、話題となっている。

父「アドバイスはせず困ったときだけ助ける」

才能を感じる作品だが、彫刻家であるお父さんは息子さんに何かアドバイスをしたのだろうか? 一風変わった作品を作った息子さんがどんな子なのかも気になる。

まずは投稿者の浅野暢晴さんにお話を伺った。


ーー作品をみてどう思った?

最初に見たのが授業参観に行った時で粘土の箱に入った作品を見せてくれました。家に帰ってから作品の説明をしてくれたので、家でもう一回作ってもらいました。「よくできてる!傑作!」と思いましたが、家族という題名で僕の作品を知らない担任の先生が見たら戸惑うかなと少し心配になりましたね。


ーー出来についてはどう?

今までも粘土にはよく触って遊んでいたのですが、いつの間にかとても上手に形が作れるようになっていて、驚きました。 

浅野暢晴さんの作品
浅野暢晴さんの作品

ーー何かアドバイスをしたの?

特に教える事はありません。作りたいものを好きに作ってほしいと思っています。難しくて出来ないと言ってきたときや欲しい道具や素材があるときだけサポートしますが、1人でやっているときには特に口を出さず、好きなように作れるようにしています。そんな中で私の作品を真似て作ってくれたのは、やっぱり嬉しかったですね。 


ーー作品を作っている息子さんについてどう思う?

何か作りたいと思ったら、とりあえず自分の考えでどんどん作ってしまうタイプですね。テレビやYouTubeを見ていて面白そうだと思ったらとりあえず身の回りにある物で作ってみようと考えているようです。自分も小さい頃、同じような子どもだったので遺伝かなと思いました。

息子さんの作品  焼きもの 題名:とんがり山
息子さんの作品  焼きもの 題名:とんがり山

先生の反応「否定せず優しく受け止めてくれた」

ーー先生の反応を教えて

学校で作った作品を先生に見せたら特に否定したりとかではなく、優しく受け止めてくれたようで良かったです。


ーー息子さんはどんな性格なの?

考える前に体が動くタイプですね。とりあえず作ってみるというタイプです。失敗したり、うまくいかなかったりすることも沢山ありますが、あまり気にしないでチャレンジしていますね。図工は大好きです。


ーー反響についてどう思う?

自分の作品を知ってるフォロワーさんが反応してくれるかなと思って写真をアップしましたが、それ以外の方からこんなに反応があると思いませんでした。子どもも喜んでいました。

浅野暢晴さんの作品
浅野暢晴さんの作品

作品の自己採点は100点満点!

彫刻家のお父さんの力を借りずに一人で作品を完成させたというが、どんなところにこだわって作ったのか。また、作品の出来には満足しているのだろうか? 実際に作品をつくった息子さんにお話を聞いた。

ーーなぜこの作品を作ろうと思った?

自由に作っていいと言われたので、家族をつくったらパパもママも喜ぶかなーと思って作りました。


ーーこのような形で家族を表現したのはなぜ?

子どもは元気でイェー!ってかんじだけど、パパもママも疲れているので、大人は少し疲れているかんじにしました。ママは一番疲れているから、穴があいちゃいました。


ーー作品の出来は100満点中何点?

100点です!

息子さんの作品 題名:優しいロボ
息子さんの作品 題名:優しいロボ

ーーこだわりや難しかったところを教えて。

こだわったところはパパの大きさで、難しかったところは足をつくるところです。


ーー将来は彫刻家になりたい?

彫刻家にもなってみたいけど、警察官にもなりたいです。

息子さんの作品 題名:優しいロボ(子ども)
息子さんの作品 題名:優しいロボ(子ども)

「大人は疲れている」という子どもならではの視点を作品に反映させるところにもセンスを感じる。お父さんの才能をしっかり受け継いでこれからも素敵な作品を作ってほしい。

なお、浅野暢晴さんは2022年12月まで茨城県石岡市の常陸國総社宮で「いつもの祭り」という展覧会を行っている。

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プライムオンライン編集部
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FNNプライムオンラインのオリジナル取材班が、ネットで話題になっている事象や気になる社会問題を独自の視点をまじえて取材しています。