暗号資産ビットコインの今とこれからをみつめた。

「NFTアート」のオークションも

アメリカ・フロリダ州で開かれた世界最大級のビットコインの祭典。

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熱気に包まれる会場には、目が青く光るどこか近未来ロボットのような印象を与える牛の像。
「時代の主役はビットコインだ」というメッセージなのか、 ニューヨーク・ウォール街のシンボル「チャージング・ブル」を模した像が設置されていた。

暗号資産関連企業の展示もズラリ。 ビットコインで取引する際の消費電力を抑える装置が多く並ぶなど、環境への配慮もトレンドのようだ。

さらには美術品のオークションも。

「NFTアート」と呼ばれるブロックチェーン技術を用いた世界で1つのデジタルアートが並ぶ中、オークションで一時高値を付けたのがこの「油絵」。油絵作品にはNFTの証明書がついている。

デジタルコンテンツの"所有履歴を示す証明書"として使われてきたNFTだが、 最近は"本物であることの証明書"としても多用されている。

オークション担当者:
美術界にとって偽造は大きな問題だった。NFTはデジタル・アートのためのものだったが、非デジタルアート作品の証明書としても非常にうまく活用することができる。

規制強化かビジネス拡大か

また、イベントではメキシコの議員が 「国の通貨とする法案」を提出すると宣言。

海外からの送金を受けやすくなることなどからポルトガルやホンジュラスの一部地域のほか、発展途上国を中心に「ビットコインの法定通貨化」が続いているが、その流れに"待った"をかける動きも。

昨年、一足早くビットコインを国の通貨としたエルサルバドルに対し、IMF(国際通貨基金)は今年1月「撤回」を要求。 背景にはビットコインの不安定な値動きもある。

さらには、ウクライナに軍事侵攻したロシアをめぐっても 「経済制裁の抜け道」との懸念が広がっていて、 暗号資産全体への規制強化を求める声も強まっている。

規制の強化についてビットコインのファンたちは・・・

規制強化反対派:
今の段階で規制を強化してしまうと暗号資産のイノベージョンが止まってしまうから、もう少し自由な方がいい。

規制強化賛成派:
多くの人が規制に反対していますが、私は規制は暗号市場にとって非常に良いと考えています。暗号詐欺が多発しています。マネロンも多いです。

規制強化かビジネス拡大か。 裾野が広がる暗号資産が岐路にたっている。

GAFAに続く新たな"一極集中"に懸念

三田友梨佳キャスター:
暮らしを変えるテクノロジーに詳しいIoT NEWS代表の小泉耕二さんに聞きます。暗号資産をめぐって様々な議論があるようですね。

IoT NEWS代表・小泉耕二さん:
現在、ビットコインなどの暗号資産の高騰に沸く投資家がたくさん登場しています。暗号資産のベースとなる 「ブロックチェーン技術」は様々な活用がされていて、例えばNFTを活用したアート作品が高額で売買されたりしています。「ブロックチェーンの技術」を活用した未来は可能性に溢れているようにも見えますが、一方で課題も浮かび上がってきました。

三田キャスター:
課題とは具体的にどういったことがありますか?

小泉耕二さん:
例えば、NFTを活用したアート作品への投資で詐欺行為が頻発しています。実際にあったケースを紹介すると、まず、あるアート作品を売ってくれといわれます。 知らない人に売るのは怖いなと思っているところに売買市場の関係者が仲介に入ると申し出てきます。 実はこの仲介者も詐欺グループの一味なのです。仲介者に「お金は預っているからデジタルアートを渡してほしい」と言われ、 自分のデジタルアートを渡してしまい、お金も入金されなかったということが起きています。リアルで起きている犯罪の手口がデジタルでも起きていて、充分注意する必要があります。

三田キャスター:
技術が進歩する一方で、浮き彫りになった課題とも向き合わなければならないようですね。

小泉耕二さん:
例えばVTRにもあったように、ビットコインを国の通貨とする動きがあります。円やドルは中央銀行が発行や管理の責任を負いますが、ビットコインの場合は「ブロックチェーンの仕組み」で安全性を担保するカタチになります。「ブロックチェーン技術」を活用した未来は、GAFAに代表されるネット社会の強者による一極集中を打破すると期待する声がありましたが、実際はブロックチェーンの仕組みを維持するために一握りの専門集団が活躍していて、新たな一極集中を生み出すと懸念されています。そこで、もっと技術革新が進むことで一人勝ちのない、分散型社会が到来することが期待されます。

三田キャスター:
ビットコインやNFT、新しいテクノロジーによる新しい概念はどうしても距離を感じてしまいますが、数年後には生活を格段に豊かにする存在になっているかもしれません。そのためにも課題解決と今後の技術革新が注目されます。

(「Live News α」4月18日放送分)

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