4月14日、1ドル126円台と約20年ぶりの円安水準となった円相場。牛肉にワインと、輸入品に影響を与えそうだ。

輸入牛肉扱うステーキ店「非常に厳しい」

都内にあるステーキ店。一番人気は、アメリカ産やオーストラリア産などの牛肉を1000円で食べられるステーキだ。

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しかし、この1000円ステーキが今後、存続の危機に陥る可能性があるという。

「やっぱりステーキ」戦略本部兼社長室 赤塚威部長:
1000円という価格帯にすごくこだわっているが、それがなかなかできなくなる可能性がある。もどうしても出てきてしまうので上げ数字です。

店は2022年2月、牛肉の仕入れ価格が上がったため、ステーキのグラム数を減らして実質的な値上げを行ったばかり。そこに追い打ちをかけたのが、今回の急激な円安だ。

「やっぱりステーキ」戦略本部兼社長室 赤塚威部長:
うちは原価率がもともと高いんですよね。原価が数パーセントでも上がると、そのまま利益が数パーセント減ってしまうので、経営的にも非常に厳しい。

これは半年間の円相場の推移を示したグラフ。

3月中旬までは1ドル115円前後で推移したが、この1カ月で10円以上円安が進んだ。市場関係者からは、このままでは1ドル130円台に突入するとの声も聞こえている。

ワイン値上げしたばかりなのに…

ドルだけではなく、ユーロに対しても円安になっていて、余波はワインショップにも及んでいる。フランス産のワインやクッキーなど、多くの輸入食品を取り扱う店だ。

このシャンパンは4月1日から値上げが発表されているが、円安の傾向でさらに値上げされる可能性があるという。

これは、店に届いた仕入れ元からの見積書。コロナ禍で品薄傾向が続き、フランス産のシャンパンが1本あたり400円程度すでに値上げされた。

3月~4月までの見積書
3月~4月までの見積書

さらに、チーズも輸送費の高騰で1割から2割値上がり。店主は円安が進むことに頭を抱えている。

みどりや酒造 丸山謙二社長:
さらに1割程度、値上がりする可能性がある。

(「イット!」4月14日放送)