少しずつ気温も上がり、春の気配を感じ始めたこの頃。
そんな季節の変わり目に、北海道では子どもたちにストレスがたまる事態となっている。
元気に遊びまわれるはずの時期に公園が使えないのだ。
そのワケは2022年、北海道を困惑させた"記録的な大雪"。

なぜ立ち入り禁止?北海道の公園

井戸 和也 記者:
札幌市中央区の大通公園西9丁目に来ています。いまだに雪が残っていて、遊具にも立ち入り禁止のテープがまかれて遊ぶことができません

例年だと雪解けが進み、4月までには公園の遊具が開放されている。しかし、2022年は札幌市内のほとんどの公園で雪が残り、子どもたちの遊ぶ姿が見られない。

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札幌市民:
もう少し早く雪が解けてくれると、遊ぶ場所も増える。外で遊ばせて、広々と走り回ってもらいたい

札幌市民:
走らせる場所がないのが不便ですよね。家の中だとストレスがあるので、ちょっと外に出してあげたい

札幌市によると公園の遊具の開放は、大型連休のころまでずれ込みそうだということだ。それまで子どもたちは、どこで遊べばいいのだろうか? 無料で楽しめる人気のスポットがあった。

「インドア」スポットが人気

札幌市営地下鉄大通駅10番出口から徒歩2分の「まちなかキッズサロン おおどりんこ」。

無料でおもちゃや絵本を利用でき、子どもを遊ばせられる子育てサロンだ。
おむつ替えや、授乳のみでも気軽に利用できる。

利用者:
妻が美容室に行っているので、待ち時間に来た。子どもたちが走ったり動き回ったりするのが好きで、そういう所に行きたいと言うので助かっています

新型コロナウイルス対策のため1日3回の入れ替え制で、その都度サロン内を消毒。おもちゃなどは全て交換するなどしている。

利用者:
新型コロナウイルス対策に安心できるから来ている。入れ替え時間があって、交換・消毒をしっかりしている。他の施設にも行ったことがあるが、対策がしっかりしているから頻繁に利用している

もっと体を動かしたい。そんな子どもたちにおすすめなのが…

"汚れず安心"な無料施設も

札幌市白石区の川下公園にある「リラックスプラザ」は、開放的な空間に250平方メートルの人工芝を張った室内広場があり、無料で利用できるのだ。

利用した子ども:
楽しい。休みのときも全然外に遊びに行けなかった。ドッジボールがしたい

保護者:
雪があるので外で遊べない。ここしか思いつかない

保護者:
上の子は外遊びに公園に行っているんですけど、べっちゃべちゃで帰ってくる。こっちは迷惑。屋内だと安心

こちらも感染対策のため、入館時の体温の測定やアルコール消毒を行うほか、時間を決めて遊具を消毒している。

札幌市によると、屋外の公園の遊具の開放は今後、雪解けが進んでも1か月程度はかかるというのだ。その理由は?

札幌市公園緑化協会 大石 将人さん:
早く使わせてという声も非常に多いが、半年間遊具を使わないと、ボルトのゆるみや溶接部が切れたり、塗装のはがれもある。そのような遊具の傷みは冬の間に起きる。点検を実施し、安全を確認してから開放する

遊具が雪から顔を出しても、点検前に子どもを遊ばせてはいけない。事故の元だ。ご注意を。

公園の遊具が使えるようになるのは、大型連休ころになりそうだということ。
時間がかかる理由は大きく2つ。

・遊具の点検、整備に時間がかかる
半年近く雪に埋もれていた遊具は、ボルトのゆるみや根元の腐食など、不具合が出ている可能性がある。

・札幌市には全国の政令指定都市の中で最も多い約2700か所の公園がある。すべての遊具の点検には時間がかかる。

点検の済んでいない遊具は危険な場合もあるので、注意が必要。

(北海道文化放送)

北海道文化放送
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