北京オリンピックで平野歩夢選手が金メダルを獲得した、スノーボード・ハーフパイプ。その平野選手よりも1歳早く、プロスノーボーダーになった選手が新潟県三条市にいる。
あどけなさが残る12歳 スキー場では表情が一変
3月24日、三条市の西鱈田小学校で行われた卒業式。卒業証書を手にしたのが、スノーボード界のミライアスリート・村上広乃輔(こうのすけ)くん(12)。

広乃輔くんの同級生:
学年の中心人物
広乃輔くんの同級生:
ムードメーカーで中心的な存在。話がうまい

クラスの人気者も、スキー場ではその表情が一変する。
山本浩二コーチ:
何の技いく?
村上広乃輔くん:
じゃあ、720

ハーフパイプで次々に技を繰り出していく。

3歳でスノーボード開始 日本最年少の9歳でプロに
広乃輔くんがスノーボードを始めたのは3歳の時だった。

4歳にしてスノーボードを乗りこなし、9歳で日本史上最年少となるプロスノーボーダーになった。

2022年3月に開かれた小学生最後の全国大会・ジュニアオリンピックでは、小学生では広乃輔くんしかできないキャブの1080を決め、優勝を飾った。

村上広乃輔くん:
2021年はジュニアオリンピック優勝できなくて。2022年は優勝できてよかった
広乃輔くんの“強さの秘密”についてコーチは…
上越国際スキー場 山本浩二コーチ:
自分なりに考えて、これは違うなとか、これはいいなとか、自分で試しながらやる。ただ言われた通りやるのではなく、自分で考えてやっている感じ

この日の練習でも、母の智子さんが撮影した動画を見ながら、一本一本課題を見つけて滑っていた。
村上広乃輔くん:
高さとか完成度とか見ている。きょうは高かった

そんな広乃輔くんの憧れは…
村上広乃輔くん:
憧れは平野歩夢選手

北京オリンピックで金メダルを獲得した平野選手。憧れの平野選手と村上市の練習場で会ったことがあるというが…
村上広乃輔くん:
しゃべっていない。かっこいいと思った

話しかけることができなかった広乃輔くん。
中学生として新たなスタート 平野歩夢選手に憧れる新星がつづる夢
それでも世界のトップスノーボーダーを目指し、シーズン中は全国を車で移動・生活している。
村上広乃輔くんの母・智子さん:
車での移動・生活は1年生の時からだから5年くらい。夜は車で寝ていた

車中泊が続く生活にも母・智子さんは…
村上広乃輔くんの母・智子さん:
中途半端よりは、悔いのないように練習してほしいという思いもある

まだ、あどけない表情も見せる広乃輔くんだが、2022年度からは中学生となり、カテゴリーも変わる。
村上広乃輔くん:
高さと1260を覚えて、大きいお兄ちゃんなどと戦えるようになりたい

金メダリスト・平野歩夢選手に憧れる12歳。卒業文集には“夢”をしたためていた。

村上広乃輔くん:
誰もやっていないこととかをやって、見ている人がうれしくなるような滑りをしたい。最終的にはオリンピックで金メダルをとりたい
(NST新潟総合テレビ)