ドバイワールドカップデーで日本馬が5勝。翌日のGI高松宮記念では、3連単が278万を超える大波乱。その余韻が覚めやらぬ中、4月3日、阪神競馬場でGI大阪杯が行われる。
注目はなんと言っても、“現役最強馬”と“超新星”による2強対決だ。
この記事では注目される2強馬の情報とともに、大本命としてこのレースにのぞむエフフォーリア陣営の鹿戸雄一調教師、横山武史騎手のインタビューを紹介する。
現役最強馬・エフフォーリアvs破竹の5連勝ジャックドール

2021年の年度代表馬で、現役最強馬のエフフォーリアがいよいよ始動する。去年GIで3勝(皐月賞、天皇賞・秋、有馬記念)をあげたグランプリホースは、有馬記念以来、満を持しての登場となる。
対するは、破竹の5連勝で、初のGIレースで大金星を狙う同期の4歳馬、ジャックドール。前走の金鯱賞はレコード勝ち。好位につけた去年の大阪杯の勝者・レイパパレを寄せ付けない圧巻の逃げ切り勝ちだった。

超新星ジャックドールの手綱を握る藤岡佑介騎手も、「思った以上に早くGIの舞台に立てて、エフフォーリアのライバルと言っていただき光栄です。これは嬉しい誤算です。その期待にいいレースで応えたいですね」と大阪杯への抱負を語っている。
エフフォーリア「阪神コースは心配なし」
そんな新たなライバルを前に、現役最強馬とも言われるエフフォーリアはどんな競馬を見せてくれるのだろうか。
有馬記念後、冬場は福島県のノーザンファーム天栄でしっかり充電し、3月の頭に美浦に戻ってきた。すべては今回の大阪杯をにらんでのローテーションである。

鹿戸雄一調教師は3月30日、仕上がりについて次のようにコメントした。
「雰囲気も良くて動きも問題なく、良い調教でした。調教に乗った横山武史騎手も、先週よりいいと言っていました。先週はまだ体に余裕がありましたが、今週は体も少し絞れて本当にいい感じになってきました。
若い頃は輸送でガタガタしましたが、最近はおとなしくなって問題はないです。1日早く行って、阪神競馬場でスクーリングをして慣れさせようかと考えています。
枠順は外枠よりは内の枠になることに越したことはないと思っています。小回りコースでも勝っている馬なので阪神コースについては心配していません。騎手はデビューからずっと乗っているわけですから騎手の考えでレースをしてもらいます」
「二度と負けたくない」最強馬の手綱握る横山騎手
その最強馬の手綱を託されるのは、今年すでに35勝(3月31日現在)で、関東のリーディング1位、2歳時のデビューから、エフフォーリアと共に歩んできた横山武史騎手だ。
今年1月にフジテレビ「馬好王国」にリモート出演した際、「日本ダービー(2着)が悔しかったので、エフフォーリアとはもう二度と負けたくない。エフフォーリアの能力をしっかり発揮して、今後出走するレース全部勝つつもりで頑張りたい」と語っていた。

優勝した昨年12月の有馬記念以来、久々のレースとなる最強馬の手ごたえを、どう感じているだろうか。
「前走の有馬記念はあまり状態が良くなくて6割、7割という感じでしたが、今回は天皇賞(秋)ほどではないですが、有馬記念より上がって8割ぐらいの状態で出られると思います。
器用な馬なので阪神のコース形態についての心配はありません。距離については有馬記念の2500メートルでは少しかかるかなと思っていましたが、そんなことは全くありませんでした。今はどこでも対応出来ると思います。理想の距離はここと言い切れませんが、従順で素直で乗りやすい馬です。それは強みだと考えています。
今回はジャックドール、レイパパレ、ウインマリリンと強い馬がいるので、しっかりとこの馬の能力を出し切って勝てるようにしたいと思っています。去年の年度代表馬でグランプリホースですから、それに恥じないような競馬が出来るように頑張りたいです」

グランプリホースに騎乗し、同期のジャックドールを含むライバル達をどう迎え撃つのか?超新星か、現役最強馬が見せつけるか。2頭の対決から目が離せない。
みんなのKEIBA 大阪杯・GI
4月3日(日)15時から生中継
https://www.fujitv.co.jp/sports/keiba/index.html