決済に加え、ドアの施錠も指輪でできるようになった。

スマホと連動させて使用

VISAのタッチ決済対応のスマートリング「EVERING」は、財布やクレジットカード、スマートフォンを取り出すことなく非接触で買い物ができる。

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この「EVERING」を使ってドアの施錠や解錠もリング1つでできるようになった。
ドアに専用の機械を貼り付け、スマホと連動させて使用する。

今後は健康管理や交通面で利用できる機能を追加していきたいとしている。

ライブチケットや搭乗券などにも

三田友梨佳キャスター:
暮らしを変えるテクノロジーに詳しいIoT NEWS代表の小泉耕二さんに聞きます。指輪をかざすだけでドアの鍵を開け閉めできるまたひとつ便利なデバイスが登場しましたね。

IoT NEWS代表・小泉耕二さん:
EVERING(エブリング)は、指輪の中にICチップが内蔵されたデバイスです。仕組み上、指輪をかざすデバイスが発する電波に反応するだけで良いので、充電の必要がないことが特徴です。

JR東日本が展開しているSuicaなど交通系の非接触ICカードもカードの中にICチップが内蔵されているだけで充電の必要がないのと同じような仕組みです。

三田キャスター:
Suicaが電車やバスなどに限らずコンビニなどでの決済にも使用できるように、スマートリングも活用が広がっていくのでしょうか?

小泉耕二さん:
もともとEVERINGは、VISAタッチと呼ばれるタッチするだけで決済できるタッチ決済に対応しています。これ自体はスキミングの防止につながるものです。

ECでのお買い物が増える中、クレジットカード番号やセキュリティコードを盗まれないために非常に有効なもので、ロンドンやニューヨークなど世界の様々な都市で普及が進んでいます。

タッチ決済が可能なデバイスにはこの他にはApple Watchなどがありますが、今回のような指輪型やキーホルダー型など様々なカタチの選択肢が今後広がってくると思います。

三田キャスター:
買い物での決済に加え様々な場面での活用が期待できそうですね。

小泉耕二さん:
スマホでQRコードを読み込むものと比べ、非接触型のICの方が運営の人件費などを含めたコストやセキュリティ面で優れているため、高い信頼性が要求される場での活用の広がりが期待できます。

例えばライブ会場のチケットをイメージすると、QRコードの場合はQRコードのスクリーンショットをとって他人に渡すことができてしまうため、運営側で一人ずつ確認をするコストが必要になります。

一方、非接触型のICチップの場合は、チケット情報がICチップに書き込まれているので、そのICチップが組み込まれたデバイスの持ち主しか入場できません。今後はライブのチケット以外にもホテルの鍵や飛行機の搭乗券など、個人を特定する際、厳密にその人であることを認識する必要のあるサービスを中心に利用がさらに広がっていくと思います。

三田キャスター:
指輪サイズのこんなに小さなデバイスで決済ができてしまうことに驚きました。この小さなリングが生活習慣を大きく変えるのかもしれません。

(「Live News α」3月15日放送分)