別居中で千葉県印西市に住む妻を殺害し遺体を遺棄したとして殺人などの罪に問われている元警察官の男。未だ妻の遺体は見つかってはいない。異例の遺体なき殺人事件の判決が言い渡された。

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裁判長「主文、被告人を懲役21年に処する」

妻・小野理奈さん(当時32)を殺害するなどした罪に問われているのは群馬県警の元警察官で夫の小野陽被告(49)だ。

小野被告は2020年3月、千葉県成田市内の公園の駐車場に止めた車の中で別居中だった妻・理奈さんの首を刃物で突き刺して殺害し遺体を遺棄した罪などに問われている。

遺体が見つからない中、2月22日に行われた裁判で検察は懲役25年を求刑した。一方、小野被告は死体遺棄については認めたが、殺害については否定した。

「妻がカッターナイフを取り出し、それを取り上げようともみ合いになっている際に妻の首に刺さって死亡した事故死」だと主張。殺人かそれとも事故か。午後3時、判決が言い渡された。

裁判長は「自己の利益を優先させた非常に身勝手な犯行というより他はなく、強固な殺意に基づいた犯行」と述べた他、動機について「長男の監護権を奪われるだけでなく、養育費や婚姻費用の支払いを余儀なくされ、生活が破綻し破滅するなどと考え殺害に及んだ」と指摘し、懲役21年を言い渡した。

妻・理奈さんの遺体が見つからない中で行われた裁判。殺人罪の成否が争点となっていたが千葉地裁は殺人罪を認定した。

(イット!3月8日放送より)