北朝鮮の2代目となる最高指導者・金正日総書記の死去から10年を迎えたきょう、朝鮮労働党の機関誌が、金総書記を追悼する社説を掲載した。
朝鮮中央テレビは、通常の放送開始時間を繰り上げ、金正日総書記を追悼する番組を放送するとともに、正午からは3分間市民が黙祷している様子もみられた。また、17日朝の労働新聞は、1面に金正日総書記の写真を大きく掲載するとともに「革命の永遠の首領」という見出しでその功績をたたえた。

社説では、故・金総書記の業績が、後継者となった金正恩総書記による体制基盤になっているとした上で、「運命と未来を総書記に預け、安寧と権威を命がけで守らなければならない」と、金正恩総書記への忠誠を呼びかけている。故・金正日総書記の10周忌と、金正恩総書記の執権10年を結びつけ、現体制の正統性と業績を強調した形だ。
新型コロナ対策による中朝境界封鎖や長引く国際社会からの経済制裁で大きな打撃を受ける中、
内部結束を高めたい狙いがあるものと見られる。