太平洋戦争中に掘ったとされる「海軍部壕」が長野市にある。その歴史を後世に語り継ごうと地元住民が整備し、12日から見学ができるようになった。
終戦間際に旧海軍が掘ったとされる「地下壕」
トンネルのような場所に入っていく住民たち。
高さ2.5メートル、幅3メートル、長さは100メートルほどある。
ここは太平洋戦争中に作られたとされる「大本営海軍部壕」。
海軍部壕があるのは長野市安茂里小市。太平洋戦争末期、善光寺平では「本土決戦」に向けて、「松代大本営」を始めとする地下壕が掘られており、これもその一つとされている。
「戦争が身近に迫っていたこと知ってほしい」
旧日本海軍が2カ月かけて100メートル近く堀ったところで、終戦を迎えたとみられている。
地元住民有志でつくる「昭和の安茂里を語り継ぐ会」は、戦争が身近に迫っていたことを若い世代にも知ってもらいたいと、見学できるよう入口の土砂の撤去作業など整備を進めてきた。
整備が終わり、12日から公開され、早速住民ら40人が見学に訪れた。
見学者:
よく崩れなかったなと思います。何に使おうとしたのかね、海軍が
安全のため奥には入れないが、入口近くの柵から内部を見学することができる。
昭和の安茂里を語り継ぐ会・岡村元一共同代表:
平和の尊さというのをしっかりかみしめて、若い人たちに伝えていきたい
また、近くには資料館もつくられた。海軍が使っていたとされる食器や毛布、当時を記した旧安茂里村長の日誌など約50点が展示されている。
海軍部壕と資料館は、事前に予約すれば見学できる。
(長野放送)