自由気ままな子どもたちに、いつも親はハラハラドキドキ、時にもやもや。
「笑った!困った!」…でもウチの子はどうしてこんなことするんだろう。その行動の裏には、知られざる“子どものココロ”が隠されているはず。
お正月をおじいちゃん・おばあちゃんの家で過ごす、小木(こぎ)さん一家のココロちゃんとマナブくんきょうだい。
でもなんとなくいつもと様子が違うような…
「おじいちゃんおばあちゃんの家についた途端、大はしゃぎ!お片付けもしない、大声で騒いじゃう…違う環境でいつもと違うテンションになっちゃう子どもたち、何が起きてるの?」
普段は「遊んだらお片付け!」「大声を出さない!」など、おうちルールを守れるいい子なのに、知らない場所ではなぜか不思議な“ハイテンション”になってしまい、大はしゃぎしてしまう子どもたち…
思わず「えっ、どうしたの?」と思ってしまうような変わりっぷり、一体何が起きてるの?
育児に役立つ“子育て心理学”を発信している公認心理師・佐藤めぐみさんに、“ハイテンションになっちゃう子どもたち”についてお話を聞いた。
――知らない場所で大はしゃぎ、一体どうして?
よく日常生活について振り返ったりするときに、「当たり前すぎて気づかなかった」とか、「空気のような存在だ」という表現をしますが、非日常的な空間というのはそれと対極にあるものなので、感じる刺激が多くなります。いつもと違う刺激がどんどん目や耳に飛び込んでくるので、自ずと普段よりも「お、これは何だ!?」とアンテナが作動する回数が増えるのです。
楽しいことが大好きな子供たちならば、新しい刺激に注意が向きますし、それにより興奮してしまうのも当然。場所が変わるといつもと違う刺激がたくさんある、それが子どもたちのはしゃぎにつながるのです。
――これって何歳くらいにありがちなこと?
年齢は幅広いです。非日常的な空間、なにか特別なイベント、これらにワクワクするのは、大人もよく経験します。たとえば週末で旅行に行ったり、夕食でイタリアンを食べに行ったり。その予定を想像するだけでワクワクしてしまうくらいですよね。
このような行動は新しい刺激に対する興奮の表れなので、それをキャッチできる年齢の子ならだれにでも見られます。ただ、0歳の赤ちゃんのようにごく小さい子ですと、ママにしかアタッチメント(精神的な絆)を形成していないために、新しい刺激が“わくわく”にはならず、逆に“ドキドキ”になることも多いものです。ですので、この時期を過ぎ、自分で積極的に動くようになる2歳あたりからが多いと思われます。
――子どもたちの「大はしゃぎ」、どんな行動で現れることが多い?
たとえば、お子さんが1人でパパママと帰省中というケースですと、気持ちが大きくなって歌を歌ったり、細かく走り回ったりといった行動が多いですが、きょうだいやいとこなど子どもが複数いる場合、お互いのかけあいで興奮はさらに高まることが多いものです。それにともなって、汚い言葉(うんち、おしっこなど)を連呼して盛り上がってしまうこともあるかもしれません。
子どもたちがはしゃいでしまうのは、知らない場所という刺激にアンテナが作動し、ワクワク感につながるから。
初めて見るものにワクワクするのは大人も同じだが、子どもたちは特に「新しい刺激」への感度が高いため、不思議な“大はしゃぎ”に繋がってしまうのだろう。
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・「もういらない」と言ったから代わりに食べたおやつ。「やっぱり食べる!」と言われて大慌て…同じものを用意しても「さっきのがいい!」と泣かれて大苦戦!
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などなど、隠された子どもたちの気持ちを探ってみませんか?
※入力された内容は記事で紹介させて頂くことがございます。
※改めて取材をさせて頂く場合もございます。
(解説:佐藤めぐみ/公認心理師)
英・レスター大学大学院修士号取得・オランダ心理学会認定心理士。欧米で学んだ心理学を日本の育児で取り入れやすい形にしたポジ育メソッドを考案。アメブロの「ちょっと子育て心理学」(http://ameblo.jp/la-camomille/)にて発信中。
(漫画:さいとうひさし)