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東京・代官山の蔦屋書店に、新たに登場したのはシェアオフィスだ。

木沢基記者:こちらは、仕事をしたり、本をよむことができるスペースになっています。

緑を眺めながら仕事ができる幅広のデスクに、ゆったりとしたソファ。打ち合わせに便利な半個室まで、さまざまなスペースがあり、ライブラリーも併設。

ビジネス書や建築、アート本など、3500点もの書籍を自由に読むことができる。

利用者:いろいろ本が置いてあるので、それを読みながら朝の時間をゆっくり過ごしたいなと思って来ました。

別の利用者:朝の仕事を、出社前にここでしようと思い来ました。ここで仕事が静かにできるようになるというのはうれしいなと思っています。

営業時間は、午前7時から午後10時までと、朝活から夜活まで対応している。フリードリンクは、コーヒーからアルコールまで25種類。 パンや21種類のスナックも用意され、カフェやバーとしての利用も可能で、料金は60分(当日予約)で1650円から。

スマートフォンのアプリで予約や決済ができ、スムーズなチェックイン、チェックアウトが可能だ。

CCC蔦屋書店カンパニー 梅谷知宏社長:これから先、『個人の時代』になるだろうと予測していまして、コロナ禍に入って、さらに人の働き方の変化が求められているような時代になっきたということで、渋谷でも、非常に評価をいただきましたので。

CCC蔦屋書店カンパニー 梅谷知宏社長:まずは首都圏で100店舗、このシェアラウンジのカタチを目指したいなと思っています。

カフェよりも収益性の高いシェアオフィスを拡大し、書店との相乗効果を狙う。

内田嶺衣奈キャスター:このニュースについては、(株)キャスター取締役CROの石倉秀明さんに話をうかがいます。石倉さんの会社は、社員の皆さん全員がリモートワークをされていますが、今回の試みは、どうご覧になっていますか?

(株)キャスター取締役CRO 石倉秀明氏:蔦屋のシェアラウンジに関しては、実は、すでにいくつかテスト店舗もあって、私も、個人的に、週末などで、仕事・作業をする時によく使っているユーザーの1人でもあるんですよね。予約とか決済もそうですし、チェックインまでアプリで完結できるので、すごく便利だなと思っています。

(株)キャスター取締役CRO 石倉秀明氏:また、書店とシェアオフィスの相性というのが、すごく良いなと思っていまして、書店のゆったりとした落ち着いた雰囲気・スペースの中で、気分転換をしながら仕事をできるというのもありますし、仕事に必要な本を、その場で、すぐ購入できたりするのも、すごく良いところだなと思うんですね。今、様々な企業が、シェアオフィスに参入してきていますが、これからは書店だけに限らず、街のあらゆる業態というのが、働く場所としての機能も持ってくるようになる、そういう流れが来ると思うんですよね。

内田嶺衣奈キャスター:確かに、ご家庭で、小さなお子さんがいらっしゃたりですとか、パートナーが、両方ともテレワーク、そんな場合は、仕事に集中できる場所が、自分だけの場所が欲しいという方も多そうですよね。

(株)キャスター取締役CRO 石倉秀明氏:そうですね。今までは、感染リスクが高かったので、テレワーク=自宅でやるという所でしたけれども、本来は場所を問わず働けるということですから、その日の気分とか、予定に合わせて、働く場所を変えていくという流れは増えてくるんじゃないかと思います。で、企業側から見てみても、セキュリティー面などを考えると、カフェなどで仕事をされるよりは、しっかりとしたシェアオフィスの方が安心というのもあると思うんですよね。

内田嶺衣奈キャスター:シェアオフィスへの参入というのが相次いできていて、競争がかなり激しくなってきている中で、勝ち残っていくためには、どんなことがポイントになってくるんでしょうか。

(株)キャスター取締役CRO 石倉秀明氏:やはりシェアオフィスとしての差別化というところと、本当に働く人の細かいニーズに合わせた設計が、どこまでできるかだと思います。例えば、どのシェアオフィスに行っても、やはり、まだオープンスペースの割合が高くて、ウェブ会議をするためのスペースというのが、非常に少なくて、狭いところが多いんですよね。これを各社、どう改善をしていくのか、解決していくのかを求められるところだと思います。

(株)キャスター取締役CRO 石倉秀明氏:また、ネットカフェで仕事ができるようなスペースを用意しているお店もあるんですけど、これはテレワークに最適だとしても、ネットカフェだと領収証を会社に出しにくいというような理由があって、使わないという方もけっこういたりして、小さな課題ではありますけど、一個一個クリアしていくことが必要だなと思うんですよね。だから、快適に、安心して、働けるような仕掛けというのが、各社、どれだけ差別化できるかというのが、大きなポイントにもなるんじゃないかと思います。

内田嶺衣奈キャスター:作業ができる場所そのものは、選択の幅が、ぐっと増えてきた印象はありますが、オンラインでの会話がよりしやすい環境が充実していると、さらに利用が進むように思います。

(「Live News α」12月3日放送分)