コンパクトな4.9インチディスプレー

バルミューダがスマートフォン市場に参入。
他社との差別化戦略に迫った。

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写真撮影に応じるのは新進気鋭の家電メーカー、バルミューダの寺尾玄社長。
その手にしたスマートフォンが、次に仕掛ける製品「BALMUDA Phone」だ。

バルミューダ・寺尾玄社長:
バルミューダフォンは大きさが違う、デザインが違う、そして中身が違う。
今の世の中のスマートフォンがあまりにも画一的になってしまっている。
選択の自由がスマホの世界では用意されていないのではないか。

他社製品との違いを意識したという自社開発5Gスマホの特徴は、デザインには曲線のみが使用されていて、背面には少しざらざらとした質感の素材が使われている。

最も特徴的なのは画面の大きさで、ディスプレーの大型化が進む中であえてコンパクトな4.9インチディスプレーを採用している。

また、使用頻度の高いアプリは、カスタマイズで簡単に起動できるようにするなど、使いやすさも追求したとしている。

バルミューダ・寺尾社長:
今のスマホの画一性というのを生み出しているのはアップルとiPhoneだろうなと。
彼らはクオリティーも高い。ほかのデバイスメーカーもiPhoneのようにつくってくる。

Appleとの差別化

意識したのは、アメリカのApple。
日本のスマホ市場はiPhoneがほぼ半数を占めるといわれ、日本メーカーの撤退も相次いでいるが...。

バルミューダ・寺尾社長:
iPhoneとの違いというのは何よりも彼らがスタンダードになり過ぎていること。ここがある意味弱点なんじゃないかと。別のものが欲しい人が必ず現れるからそこにチャンスを見いだしているのがバルミューダ。

トースターやコーヒーメーカーなど、シンプルかつスタイリッシュなデザインを特徴に、これまで大手メーカーひしめく家電市場で他社との差別化を明確にしてきたバルミューダ。

スマホ市場でもアップルの牙城を切り崩すことができるのか、その手腕が試される。

スマホ市場の開拓は「売り方」が重要

三田友梨佳キャスター:
IoTNEWS代表の小泉耕二さんに聞きます。
暮らしを支えるテクノロジーに詳しい小泉さんの目にはバルミューダのスマホはどう映りましたか?

IoTNEWS代表・小泉耕二氏:
バルミューダの製品はデザインや体験価値に強みがあります。
今回のスマホも「おしゃれさ」や「使いやすさ」で売っていきたい、としているように思いました。

発表を見ると、小型で持ちやすい。そして、内臓されたコンピュータも2019年頃にリリースされたものでいまも普通に使われているモノということもあり、処理のストレスは感じないと思います。

カメラの性能や動画処理などに特徴のある高性能なスマホというより、予定を見たり、気軽に写真をとってSNSに投稿したり、友達と連絡を取り合ったりと、普段使いの「快適さ」を重視していることが見て取れました。

三田キャスター:
日本のメーカーはスマホから続々と撤退しましたが、バルミューダは存在感を示すことが出来るのでしょうか?

小泉耕二さん:
現在、スマホはサムスン、シャオミ、アップルの3社で世界市場の半分を占めています。
10万円程度という中価格帯のスマートフォンは、 競合も多く、市場をとるのは簡単ではありません。

ただ、後発である中国のシャオミやOPPOが世界で普及していった例もあり、そこは売り方次第と思います。

三田キャスター:
売り方次第というと「差別化」という言葉に置き換えることが出来ると思いますが、これについてはいかがですか?

小泉耕二さん:
スマホで「出来る事を増やす」という付加価値競争はいきつくところまで来てしまっていて、一般化や製品のコモディティ化が進んでいる状態です。

その結果、一般の利用については、性能が十分な中国のシャオミやOPPOのように低価格を武器にシェアを伸ばしていく考え方か、あるいはAppleのように高級路線を取り、iPhoneとつながる周辺機器を充実させて新しい価値や新鮮な体験を提供する戦略が考えられます。

今後バルミューダがシェアを伸ばしていくには、低価格を武器にするのは難しいため、ブランド力とバルミューダならではの体験が生まれるソフトや周辺機器の充実が課題となる可能性があります。

ただ、周辺機器の充実にはスマホそのものがある程度売れていることが前提になるので、まずは今回のスマホが市場に受け入れられること。ここに力を入れる必要があります。

三田キャスター:
バルミューダというとこれまで家電において機能はもちろん、数字では表せないような体験価値を提供してきましたが、これからスマホ業界においてはどんな付加価値を提供していくのか、新たな挑戦の行方が注目されます。

(「Live News α」11月16日放送分)

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