ガソリンや灯油の値上がりが止まらない。平均価格は、連日高値を更新している。
価格高騰が続くと、増えるのが灯油の盗難。被害にあわないためにはどうしたらいいのだろうか。
"記録的な高騰"が続くガソリン・灯油価格…
10月27日に発表された北海道内のレギュラーガソリンの平均価格は、1リットル167円で8週連続の値上がり。灯油の配達価格も1リットル104.3円と高値が続いている。11月10日発表になると、レギュラーガソリンは168.3円。灯油は109.5円とさらに値上がりしている。

灯油の価格が100円を超えるのは、2018年以来3年ぶりのこと。
"高騰"とともに「盗難」も増える傾向に
実は最近4年間の灯油の平均価格と盗難件数を見てみると、価格が高騰した2018年の盗難件数が多くなっているのがわかる。

防犯の専門家は今シーズンについても警鐘を鳴らす。
北海道防犯設備士協会 高橋進 会長:
2021年はガソリンも灯油も相当高騰している。そういった意味では灯油の窃盗は避けられない
家庭に設置されたホームタンクからの灯油抜き取りには、大きく分けて2つの手口があるという。

北海道防犯設備士協会 高橋進 会長:
灯油を入れる際は、ホームタンクの上部のキャップを外す。ホームタンクの下部には屋内につながるパイプがある。灯油の抜き取りは、タンクの上部か下部のどちらかから

「タンクの上下」から抜き取られる対策を
タンク上部の給油口のキャップを外しホースを入れて抜き取るケースと、下部の屋内に繋がる配管を切断し流出する灯油を盗むケースの2つである。それぞれに対策が必要だ。
北海道札幌市北区の「ジョイフルエーケー屯田店」では灯油の盗難が増えることを見越し、例年よりも早く防犯対策のコーナーを開いた。

ジョイフルエーケー屯田店 小林孝平さん:
最も上部から抜き取られやすいので、上の給油口のキャップから対策を行うことをすすめます。給油口のふたを防犯カバーで覆い、鍵をつけるという商品です

最も多いホームタンクの上部からの盗難を防ぐ給油口キャップカバーは、取り付けが簡単で効果的だという。
続いて多い下部からの盗難には、室内につながる配管をカバーで覆うことで防ぐことができる。

さらに…
ジョイフルエーケー屯田店 小林孝平さん:
防犯対策のレベルを上げるため、センサーライトや防犯カメラも有効です

夜はカメラやライトも効果的
夜でも撮影できる赤外線カメラで、小型化が進み取り付けやすくなっている。
センサーライトは人が近づくと点灯するため、盗難を未然に防ぐ効果がある。

どちらも電池式だ。貴重な灯油の盗難にあわないため、対策の組み合わせも検討する必要がありそうだ。
被害に気付きにくいケースも…
中には、盗難を何回かに分けて少量ずつにすることで、気付かせない巧妙な手口もあるという。
その対策法は以下の通り。
入れた灯油の量をカレンダーに記入し、配達伝票を保管
→灯油の減り方が早かったら盗難の恐れがある
→盗難対策を
冬本番を迎えるこれからの季節、灯油の盗難には十分注意を。
(北海道文化放送)