ミシュランガイド1つ星のシェフ直伝…一人前200円以下のもやし料理

コロナ禍の中で、自宅で食事をする機会が増え、手軽に簡単に作れる料理のニーズが高まっている。名古屋を代表するフレンチ「ラ・グランターブル ドゥ キタムラ」のシェフに、身近な食材を使って簡単でおいしいフレンチを作ってもらった。すぐに使えるテクニック満載だ。

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ミシュランガイドで一つ星評価の「ラ・グランターブル ドゥ キタムラ」。北村竜二シェフは、多くの食通が認める、名古屋を代表するフレンチの達人だ。

北村シェフに、家庭でも簡単に1人前を200円以下で作ることができる「もやしと鶏ささみのフレンチ仕立て」を教えてもらった。“脇役”のイメージが強いもやしが、一流シェフの手によって“主役”になる。

北村竜二シェフ:
もやしをシンプルにソテーしたサラダ仕立て。ご飯にも合いますし、ワインのおつまみにもなる

ご飯にもワインにも合う、もやし料理。まず選んだ食材が、フランスでもよく使われるという大葉。

北村竜二シェフ:
香り高い風味を、もやしと一緒に合わせたいなと。大葉によって爽やかな仕上がりに…

大葉の香りが、もやしのシャキシャキ感とよく合う。さらにフレンチでもよく使うというクルミに生姜、そして鶏ささみを使う。

鶏ささみは生姜と白ワインでマリネに…余熱で加熱、しっとりした食感へ

「もやしを使ったフレンチ」。まずは、下準備から。

北村竜二シェフ:
フレンチですので繊細っぽく…。(もやしの)両サイドを切ります。長さが揃っている方がきれい

少し手間だが、長さを揃えることで見た目にも美しく、口当たりもよくなる。鶏ささみは、薄皮やスジをカットして下味を付ける。そこに生姜と白ワインでマリネに。

北村竜二シェフ:
生姜でマリネすることによって風味を付けられますし、たんぱく質をやわらかくする作用もあります

そして、マリネに沸騰させたお湯をかける。お湯をそそぎ4分、ひっくり返してさらに4分加熱。

余熱で加熱することで、ささみはほのかなピンク色に…。しっとりとした食感に仕上がる。

加熱後に急速冷却…もやしのシャキシャキ感を残すプロの技

続いてもやしを炒めていく。まずは大葉を170度のオリーブオイルで素揚げし、オイルに香りを移す。

そして、そのオイルで鷹の爪ともやしを中火で軽く炒めていく。お酢を加えると味がまろやかになり、ご飯に合う味に…

ここで、もやしの食感を残すプロの技。

ボウルに氷をはり、もやしを急速に冷やす。このひと手間で、もやしのシャキシャキ感が格段に上がる。

隠し味でフレンチ感アップ…刻んだクルミとタバスコで香り付け

ここから、よりフレンチ感をアップ。まずは、刻んだ大葉を加えることで爽やかさをプラス。そしてクルミも加える。

北村竜二シェフ:
アーモンドでもピーナッツでもいいんですが、香り高くツブツブ感が出ていいんじゃないかと

刻んだクルミで風味と食感がアップし、よりフレンチらしい味わいに変わる。そして、重要な隠し味が…

北村竜二シェフ:
タバスコを数滴足すことによって、味がグッと引き締まる

タバスコを数滴入れるだけで、味が引き締まった “フレンチもやし”へと変化。最後に、鶏ささみを和えれば完成だ。

もやしと鶏ささみが絶妙に絡む…大葉の香りが爽やかな「もやしと鶏ささみのフレンチ仕立て」

盛り付けにもプロの技が。高さを出すためにコーヒーカップに詰めたもやしと鶏ささみをお皿に返して盛り付け。最後に素揚げした大葉を乗せる。

「もやしと鶏ささみのフレンチ仕立て」。シャキシャキとしたもやしと鶏ささみが、クルミに相まって絶妙な食感に。まろやかなお酢とタバスコがもやしを高級フレンチに引き上げていく。

フレンチシェフが作る大葉のアクセントが効いたもやし料理。一流だからこそできる、シンプルを極めた一皿だ。

(東海テレビ)

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