7月21日、札幌市内の高校で2年ぶりに学校祭が開かれた。「グルメマルシェ」と題した新しいスタイルの学校祭だ。

北海道札幌厚別高校の「厚高祭」。各クラスによるステージ発表は体育館ではなく、屋外で。2020年は新型コロナの影響で中止となったため、2年ぶりの開催だった。

この記事の画像(14枚)

学校祭の会場にキッチンカーが9台

メイン会場となるのは、校舎の前にずらりと並んだ9台のトラック。すべてキッチンカーで、感染症対策から生徒による模擬店は行わず、「あつこうグルメマルシェ」と題して業者に依頼した。

生徒:
衣がサクサクでおいしい

生徒:
マリトッツォを買いました。(キッチンカーが来るのは)新しいと思うので、これからもこういう形でやって欲しい

楽しみにしていた生徒のために…出店者側も意気込み

キッチンカーに貼られたポップは、この日を心待ちにしていた生徒たちの手作り。

やきとり竜鳳・郷頭正彦さん:
力作ばかりで、やる気が出ます。ずっとこうしたイベントがなかったので久しぶり

カリーハウスコロンボ・栗生和典さん:
お店自体も営業の時短要請などもあるので、イベントに参加させてもらえるのは大変ありがたい

値段は100円、300円、それに500円。高校生でも買いやすい価格に設定された。

グルメマルシェを企画した厚別高校・佐々木龍先生:
学校祭の中で、食事というのは生徒はすごく楽しみにしている。今回、キッチンカーに来ていただいて、グルメマルシェというのを開催したらどうかということになりました

厚別高校3年生・出口夢果さん:
学祭を中止にした学校の方が多い中、キッチンカーの皆さんが協力して私たちの学祭を盛り上げてくれようとしているのは、とてもうれしい

一般公開はせず、開催も7月21日の1日だけだったが、2020年はできなかった学校祭の思い出を生徒たちは心に刻んだようだ。

中止に備えフードロスを出さない仕組みも

しかし、コロナ禍でのイベント開催はいつでも中止される可能性があった。

そこで万が一、イベント中止の場合でも食品ロスを防ごうとタッグを組んだ相手が「プラスフード」の事務局。プラスフードは、飲食店などで余った食材や料理を定額料金で会員に斡旋するサービスを行っている。

「プラスフード」事務局・田尻敏憲さん:
中止になった場合、事前に準備していた食材などがありますので、それが行き場を失ってしまう。そうすると、店の方で出品をしてユーザーさんがとりにくる形で、ロスをなくす

突然の中止も見据えた、食品ロス削減への取り組み。こうした学校祭のあり方は、アフターコロナの時代が来ても引き継がれるべきなのかもしれない。

(北海道文化放送)

北海道文化放送
北海道文化放送

北海道の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。