きれいな花…実は生息してはいけない特定外来生物 地道に「オオキンケイギク」の駆除活動【佐賀発】
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きれいな花…実は生息してはいけない特定外来生物 地道に「オオキンケイギク」の駆除活動【佐賀発】

サガテレビ
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「特定外来生物」を知っているだろうか。
栽培や運搬、採取や野外に放つことなどが法律で原則禁止されていて、違反すると個人の場合は300万円以下の罰金、もしくは3年以下の懲役が科せられる。
身近にあるきれいな植物やかわいい生き物などが、実はこの「特定外来生物」に指定されているかもしれない。

特定外来生物「オオキンケイギク」とは

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コスモスのような形をした黄色い花は辺り一面に広がり、とてもきれいだが、実はここに生息してはいけない特定外来生物だ。

この植物は「オオキンケイギク」。
道路沿いや河川敷、そして田畑など、日当たりがいいところに咲く、北米原産の特定外来生物。

佐賀県有明海再生・自然環境課 井上健さん:
全国でも分布が広がっていて、県内では道路の周辺環境を中心に、河川の土手や畑、庭先などで見られる

佐賀県内では5月から6月にかけて黄色い花が咲き、大きいものは高さ70cmほどに成長する。
繁殖力そして生命力が強く、在来種などの生態系に大きな影響を及ぼすおそれがあることから、2006年に特定外来生物に指定された。

佐賀県有明海再生・自然環境課 井上健さん:
(在来種の)生息環境を奪ってしまう。もともと生えている草などをえさにしている動物も同時に減っていってしまう。とてもきれいな花だが、道端で見かけても持ち帰ったり栽培したり、種をまいたりは絶対に控えて

駆除活動には注意点も

この日、オオキンケイギクの駆除活動を行っていたのは、小城市で環境保全活動に取り組む「小城の自然を育てる会」。

小城の自然を育てる会 諸泉定次会長:
(活動を始めるまで)会員、わたしも含めて知らなかった。外来種ということを。きれいな花だなと思っていた

おそろいのベストを着て、毎週土曜日に駆除活動をしている。
オオキンケイギクの駆除には、いくつかの注意点がある。

小城の自然を育てる会 男性会員:
株を見つけたら、根を残さないように取る。根が残っていると来年芽が出て、大きな株になる

オオキンケイギクは、太い根があり、これをきれいに取り除くのは大変な作業。

小城の自然を育てる会 男性会員:
もしこれに種がついていたら、できるだけ種を落とさないように、すぐ大きな袋に入れて、種がこぼれないように注意する

袋は必ず密閉し、枯らすのもポイント。
その後 自治体の方法に従って、燃えるごみとして出す。

この3年ほどで小城市内10数カ所の駆除をしているが、根絶できた場所はまだなく、オオキンケイギクの勢いはとどまることを知らない。

小城の自然を育てる会 女性会員:
ここも3年目くらい同じ場所で(駆除)しているが、毎年のように出てくる。取っても、取っても...

小城の自然を育てる会 男性会員:
どこでも生えている。家にも持って帰る人がいる。あまりにもきれいだということで

また、2020年は新型コロナウイルスで緊急事態宣言が出されたことから、駆除活動を自粛していたため、その間に種がたくさん落ちてしまったという。

小城の自然を育てる会 女性会員:
こういうのも拾わないといけない。このあとすぐに種になるから

さらに厄介なのが、見た目がきれいなため、観賞用に自宅の庭で育てている人や、見つけても放置している人が少なくないという。

チラシ配り説明も…「子どもたちが昔からの花と思ってしまうのでは」

チラシを配り説明する「小城の自然を育てる会」の男性会員

「小城の自然を育てる会」は、民家の近くや庭に咲いているオオキンケイギクを見つけると、積極的にチラシを配り、特定外来生物であることを説明している。

チラシを受け取った女性:
数年前から結構咲いていて、どんどん広がっていった。きれいだから、いいなと眺めていた

小城の自然を育てる会 諸泉定次会長:
皆さんに“これが外来種で、日本古来の植物を駆逐している”と知っていただけたら、少しずつ変わってくるんじゃないかな

この日は、会員15人ほどで市内4カ所を回り、約3時間で軽トラック2台分、240kgほどのオオキンケイギクを駆除した。

小城の自然を育てる会 諸泉定次会長:
あまり繁殖すると、子どもたちが昔からの花と思ってしまうのではないかという心配を持っている。これからわたしたちの活動に少し余裕が出てきたら、子どもたちと一緒にやりたい。そうなれば、ずっとつながっていくんじゃないかな

(サガテレビ)

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