全国制覇した高校ソフトボール部 実は"ホームレス"だった…練習グラウンドがないチームの強さの秘訣とは【福井発】
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全国制覇した高校ソフトボール部 実は"ホームレス"だった…練習グラウンドがないチームの強さの秘訣とは【福井発】

福井テレビ
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3月に行われた全国高校選抜大会男子ソフトボールで、福井県勢として初優勝を果たした啓新高校。
実は、2020年から練習グラウンドがない“ホームレス”状況下での快挙だった。
恵まれているとは言えない練習環境で、様々な壁をどう乗り越えたのか。

山崎均監督:
なかなか成し遂げることができなかったこの選抜大会の優勝旗を、なんとか福井の地に持ち帰ることができました

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優勝の喜びを語るのは、9年前のチーム創設時から監督を務める山崎均さん。
強さの秘密を探るため監督のもとを訪れると、驚きの事実を知ることに。

練習グラウンドがないチーム

山崎均監督:
「グラウンドがありません」という状況のチームは、(周囲からは)インターハイで優勝するイメージがつかない

学校から離れた、郊外にあるソフトボール部の練習グラウンド。練習中に打球がネットを越え、近隣の田畑への迷惑となっていたことから、約7カ月前に自主的に“撤退”。
以降、ずっとホームグラウンドが無い“ホームレス”状態だったのだ。

山崎均監督:
創部以来、8年間お世話になっていたグラウンド。地区の方もいい人ばかり、すごい思い入れはある

優勝から1カ月経ったこの日、部員たちが撤去作業のためグラウンドに集まっていた。
部員たちに話を聞くと、逆境の中でも監督への信頼が支えとなっていた。

部員:
日本一を取るという気持ちや姿勢が、いままでの指導者の中でも、ぶっちぎりで、ついていける監督。自分たちでどうできるかを考えているので、グラウンドがないことについて、そこまで考えていない

反復練習で個人スキルを上げる

山崎監督が、日本一を取ることができたポイントを教えてくれた。

山崎均監督:
ピッチングハウスです。今ピッチャー2人投げていますけど、全部手作りです

監督と選手たちで作り上げた、練習の中心拠点「室内練習場」。
力を入れているのは、「投げる」「打つ」「守る」の基本的な動作を反復し、体に覚えさせる個人の技術力の向上。

山崎均監督:
(日本一のためには)個人のスキルをどう上げて、どうチームの輪にするかがポイント

チームワーク作りはオンライン

個人練習の時間が多い分、課題となる「チームワーク」づくり。
山崎監督の家に隣接する選手たちの寮で、監督発案の「オンラインのヨガのレッスン」。専門のインストラクターの指導のもと、定期的に選手たちがリモートでヨガに取り組んでいる。

山崎均監督:
コロナの時期でつながりなど輪に欠ける部分も発生しやすいが、その点オンラインは、われわれの財産になった

新型コロナウイルスの感染拡大で部活動が中止になる時もあったが、オンラインを通してチームメートが心を通わせる時間を多く作ったことで、団結力が深まったという。

限られた環境でも選手と一丸となって日本一を追い求める原動力には、ある後悔があった。

山崎均監督:
創部1年目から、その年、その年に出会った子らに申し訳ない。選手のせいにして「こいつらだったら勝てるわけない」「この学校だったら勝てない」とか環境のせいにしていた。今、当時の彼らが入学してきたら、もしかしたら違った姿にしてあげられたのかもな

創部3年目(2015年)

そんな中、うれしいニュースが。

山崎均監督:
ここですね。ふとした時に発見したんです

山崎監督が自ら探し回り、品定めしたこの空き地に、今後 ソフトボール部の専用グラウンドが整備される予定だという。

全国制覇の“ご褒美”に、ようやくチームにホームグラウンドが戻ってくる。

(福井テレビ)

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