コロナ禍で自転車が人気 春を迎えた北海道・札幌市でも

雪解けが進み、路面が姿を現した札幌市中心部。自転車に乗る人の姿が目立つようになった。

2020年から、新型コロナウイルスの影響で、移動手段を地下鉄やバスから自転車に変える人が増えている。

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札幌市民:
本当は地下鉄通勤だったんですけど、このコロナの影響で少しでもリスクを減らせたらなと思って

この自転車人気、2021年も続いているのだろうか?自転車店の売り上げは…。

鈴木自転車商会 鈴木 和明さん:
例年は4月上旬から客が来るが、今年は2月の後半から来ている

客の出足が早まっているうえに、その数も例年の倍になっているという。

一番人気は、車体が軽く軽快な走りが売りの「クロスバイク」と呼ばれるスポーツタイプのもので、客の3分の2がこれを求めるという。

この日も買い求める人が来店。

鈴木自転車商会 鈴木 和明さん:
いま注文すると月曜日に到着する。もっと早い方がいい?

早速、自転車メーカーに在庫の確認をするが…

鈴木自転車商会 鈴木 和明さん:
何とか出してくれないかな、急いでほしいんだけど。うん、わかった、ダメなのね

希望の車種は現在、在庫切れ。仕入れることは無理なよう…。
今、このようなケースが多発しているという。一体なぜなのか?

鈴木自転車商会 鈴木 和明さん:
メーカーに販売できる自転車がないからです

コロナ禍の影響で、中国などの部品工場が操業を停止

客からの需要はあるのに、供給する自転車がない?
その背景には、世界的なコロナ禍の影響があった。

在庫の状況を、パソコン画面で見せてもらうと…。

鈴木自転車商会 鈴木 和明さん:
スポーツバイクの在庫はこんな感じです。在庫が何もありません

在庫不足の状態が続いている。
なぜ、自転車の数が足りないのだろうか?

鈴木自転車商会 鈴木 和明さん:
コロナ禍の影響で、世界中で自転車に乗っているからだと思う。タイヤも、いつもなら200本入荷するけど、今年は8本だけ

世界的に自転車の需要が高まる中、2020年は新型コロナウイルスの影響で、中国などの自転車の部品工場が操業を停止。自転車の品薄状態が続いている。

鈴木自転車商会では、新たな注文は難しく現品限りの早いもの勝ちだという。

中古自転車の仕入れも例年より苦労するように…

新車だけではない。
こちらの中古自転車専門店「札幌の中古自転車屋さん アジア」は、札幌市などから引き取り手のなかった放置自転車を入札で仕入れているが…

札幌の中古自転車屋さん アジア 小林 裕季さん:
今シーズン分の仕入れは、例年より苦労しました

コロナ禍の2020年は、例年より出回る中古の自転車が減ったという。自転車の需要が高まった一方で、リモートが普及し外出の機会が減り、放置自転車が減ったためとみられている。

こちらの店では、どうにか店頭に140台、倉庫に1,500台を確保した。

札幌の中古自転車屋さん アジア 小林 裕季さん:
価格は、大体6,000円くらいから扱っています

前カゴのついた一般的な自転車で価格は6,000円から。新車を買うより5割ほどお得になっている。

自転車需要により、共同利用できるサービスも

札幌中心部で自転車を共同利用できるサービス「ポロクル」も、利用開始に向けて準備が進められている。

【ポロクル】
期間:4月10日~11月14日(2020年より2週間延長)
ポート:51カ所(桑園エリアに3カ所増)
子ども用のレンタル自転車サービスもあります。

【中古自転車の子ども用レンタル】
期間:4月1日~10月31日
値段:6,000円(札幌市内限定)

※札幌の中古自転車屋さん アジア
 札幌市西区山の手3条7丁目4-17

(北海道文化放送)

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