中国東部・山東省にある世界遺産の山「泰山」で2日、ある登山大会が開かれました。
石段をすばやく登っているのはロボットです。
二足歩行のヒト型のものや、四足歩行のものが次々と山道を登り、中には大きな荷物を積んだロボットもみられました。
2026年から始まった「第1回世界ロボット泰山登山大会」。
コースは、石段が3100段以上ある約3.9kmの登山道で、登る速さを競うスピード部門と荷物を運搬する部門などに分かれ、約90チームが参加しました。
ヒト型ロボットが石段で少しふらつく場面もありましたが、チームのスタッフに支えられ、山道を懸命に登っていました。
泰山は“聖なる山”とされ多くの登山客が訪れますが、勾配が険しく途中で座り込む人が後を絶ちません。
そんな登山道で行われた今回の大会。
ロボットのバランス能力やモーターの持久力、バッテリーの性能などが厳しく試されます。
一方で、リタイアし担架で運ばれたロボットもありました。
ここ数年でその性能を飛躍的に進化させている中国のロボット。
8月に北京で開かれた「世界ヒト型ロボット運動会」では、一糸乱れぬダンスが披露されたほか、垂直跳びでは、人類には到底不可能な2m88cmを記録。
さらに、100メートル走ではウサイン・ボルトさんを上回る9秒39という驚きのタイムをたたき出しました。
そうしたロボット技術を、Tシャツを畳んだりコーヒーをいれたりなど、様々な場で実用化する動きも加速しています。
また、11月1日に中国・浙江省で行われたマラソン大会「杭州マラソン」では、ヒト型ロボットが警備を担当し、ランナーが道を間違えないように誘導したり、腕を使って“まる”のサインを出したりしていました。
さらに中国の上海では、ヒト型ロボットによる交通整理などが試験的に行われていて、違反を見つけると「安全のため、信号無視をしないでください」などと音声で注意することもできます。
そうした中で、今回登山道で行われたロボットの大会。
スピード部門では約3.9kmのコースを43分41秒で登り切ったチームが優勝し、表彰を受けました。
参加チームの責任者は「大会を通じてロボットの性能や積載能力などについて、現時点の限界を把握することができた。今後は実際の活用分野を見据えながら、開発方針を検討していきたい」と、さらなるロボットの性能向上に役立てたいとしています。
