日本時間2日、F1™メキシコシティグランプリの決勝が行われ、32歳でF1決勝デビューを果たしたハースの日本人ドライバー平川亮が13位と健闘した。その平川のF1デビューについて、長年平川の活動を支援してきたトヨタ自動車の豊田章男会長が、「F1デビューおめでとう!そして、本当にありがとう」など、お祝いのコメントを発表した。
1994年生まれの平川は、2009年にフォーミュラトヨタ・レーシング・スクール(FTRS)を受講し、史上最年少の16歳1ヶ月でJAF国際限定Aライセンスを取得。2022年からはTOYOTA GAZOO Racingの一員としてWECに参戦し、ル・マン24時間レース優勝を含む、シリーズ2勝2位3回で初のワールドチャンピオンを獲得するなど、トヨタのチームで活躍してきた。
メキシコシティグランプリでは、予選18番手スタートから順位を5つ上げて13位でフィニッシュしたが、その後、複数の先行車両にタイムペナルティが科されたため、平川は10位に繰り上げ。見事入賞を果たし、デビュー戦でポイント1を獲得するという快挙を成し遂げた。
豊田会長のコメント全文は以下の通り。
平川、F1デビューおめでとう!そして、本当にありがとう。
2009年、トヨタがF1から撤退して以来、私の胸の中には、ずっと忘れられない思いがありました。
ドライバーなら誰もが、一度は世界一速いクルマで走ってみたいと思うはずです。そんなドライバーたちの夢を、なんとか叶えてあげたい。もう一度、トヨタのドライバーをF1のレースに出してあげたい。
それは、私自身がずっと胸の中に持ち続けてきた夢でもありました。
ハースとのパートナーシップが始まり、テストやFP1など、少しずつF1に挑戦できる場をつくってきました。
そして、2009年から17年。
ついに、トヨタのドライバーがF1のレースを走る日が来ました。
そのドライバーが平川亮だったことを、本当にうれしく思います。
少し前に平川と会ったとき、来年のレギュラーシート争いが厳しい結果になった後でした。
そのとき平川は、決して諦めないと私に誓ってくれました。
F1ドライバーの世界は、どんどん若年化しています。そんな中で、ここまで平川にずいぶん苦労をさせてしまったことを、私は申し訳なく思っていました。
だから、「迷ったら、自分が楽しいと思う方、やりたいと思う方を選べ」と伝えました。
それでも平川は、いつ来るかもわからないチャンスを信じて、いつ声がかかっても最高のパフォーマンスを発揮できるよう、ベストコンディションでいるための準備を続けてくれました。
報われる保証もない中で、諦めずに準備を続けてくれた平川。
だからこそ、今回のF1デビューがうれしくてたまりません。
金曜日のFP1を走り終えた翌朝、急遽、土曜日のFP3と予選、そして日曜日の決勝にも出場することになりました。
限られた準備時間の中、予選ではQ1突破を狙える速さを見せ、決勝でも最後まで果敢に走ってくれました。
結果だけを見れば、満足できるものではなかったかもしれません。でも、世界最高峰の舞台で堂々と走る平川の姿は、本当に誇らしかった。
平川がF1のグリッドに並ぶ姿を見たとき、私自身の夢も一つ叶えてもらったような気持ちになりました。
平川、私の夢も叶えてくれてありがとう。
そして、ジーンさん、小松さん、TGR HAAS F1 TEAMのエンジニア、メカニック、スタッフの皆さん。
皆さんが平川を信じ、支え、この舞台を用意してくれたからこそ、今日があります。一人のドライバーがF1のレースを走るまでには、本当にたくさんの仲間の力が必要です。皆さん一人ひとりに、心から感謝しています。本当にありがとうございます。
また、平川を支えてこられたご家族の皆さま、諦めずに応援し続けてくださったファンの皆さま、関係者の皆さまにも、心から感謝申し上げます。
平川の走りは、たくさんの子どもたちに夢と憧れを届けてくれました。
平川は、耐久レースではすでに世界の頂点に立ったドライバーです。
次はフォーミュラでも、まずはポイントを獲ること。そして、表彰台に上がること。
その一歩一歩を、私たちもファンの皆さんと一緒に応援していきたいと思います。
そして、いつか日本人ドライバーがF1の表彰台の一番高いところに立つ日を見てみたい。
次のチャンスがいつ来るのかは、誰にもわかりません。それでも、これまで我慢を重ね、苦労を重ね、チャンスを信じて準備を続けてきた平川なら、またきっと私たちに夢を見せてくれると信じています。
ジーンさん、小松さん、そしてTGR HAAS F1 TEAMの皆さん。
これからも、ドライバーたちが夢に挑戦できる「場」を一緒につくっていきましょう。
クルマづくりも、レースも、一人ではできません。
人と人がつながり、仲間になり、一緒に夢を追いかける。
私は、そんな仲間たちと、これからも走り続けたいと思っています。
平川、感動をありがとう。
私の夢を叶えてくれて、本当にありがとう!
