マイページ
部活指導の実態は?行き過ぎた指導で柔道部の男子高校生が自殺 新潟県教委は当時の顧問を懲戒免職処分に|FNNプライムオンライン

部活指導の実態は?行き過ぎた指導で柔道部の男子高校生が自殺 新潟県教委は当時の顧問を懲戒免職処分に

Google ニュース プリファードソース

2024年、新潟県立新潟工業高校で柔道部の男子生徒が自殺した問題で、第三者委員会は柔道部顧問による過度な指導が男子生徒の自殺の要因になった指導死と認定。これを受け、新潟県教育委員会は、当時の顧問を懲戒免職処分としたと発表した。

また、部活動指導に関する実態調査も公表され、「不適切な指導を受けたことがある」と回答している生徒が259人いたことも明らかとなった。

柔道部の男子高校生が自殺した問題 当時の顧問を懲戒免職

「亡くなられた生徒に対し、心から哀悼の意を表しますとともに遺族の皆様に深くお詫びを申し上げます。申し訳ございませんでした」

新潟県教育委員会
新潟県教育委員会
この記事の画像(5枚)

10月23日に会見を開き、謝罪した新潟県教育委員会。

この問題は2024年、県立新潟工業高校で当時高校3年の柔道部の男子生徒が監督による行き過ぎた指導が原因で自殺した。

26年4月に第三者委員会が取りまとめた報告書では、柔道部顧問による過度な指導が男子生徒の自殺の要因になったと判断し、新潟県内では初めて指導死と認定。

また、柔道部には監督の他に3人の副顧問がいたにも関わらず、部活動にほとんど関与しておらず、組織的な危機管理体制に課題があったと指摘している。

この日の会見で、県教育委員会は顧問の男性教師を懲戒免職処分にしたほか、当時の校長など管理責任者3人に対し、戒告相当などの処分を下したと発表した。

「地声大きい」本人は怒鳴った認識なし

報告書の提出から処分を決めるまで調査を進めていた県教委。

男性教師への聞き取りの中で「(男性教師は)複数回指導したこと自体は認めているが、本人は怒鳴った認識はない。『生徒に対して、次の大会に向けて気を引き締めてほしいという意図で指導した。自分は地声が大きいので、生徒にとっては大声で叱責したように捉えられたかもしれないが、自分に怒鳴ったという認識はなかった』と話している」と説明。

その一方で、「今回の調査で生徒など多くの関係者への聞き取りを行った結果、自身の行為が叱責と判断され、客観的事実として、そのように受け取られたことについては、真摯に受け止めなければならない。指導者としての配慮不足、自分の意図と生徒の受け止めのズレが生徒の自死に影響を与えた可能性は否定できない。そして、失ったものの大きさに深い後悔と苦悩を抱え続けている」と話しているという。

部活動指導の実態は…“不適切な指導”259人が「受けたことある」

また、県教委はこの日、生徒と保護者を対象に実施した部活動指導に関する実態調査の結果を公表した。
(調査期間:2026年5月20日~6月10日、回答数:生徒1万7251人、保護者1万3554人無記名・オンライン方式)

不適切な指導を受けた・見聞きをした経験があるとの問いには、259人(1.5%)が「受けたことがある」と回答。391人(2.3%)が「見たり聞いたりしたことがある」と回答した。

不適切な指導の中身としては、最も多かったのが「執拗な叱責」で45.6%、次いで「暴言」が41.7%、「無視・排除」が28.6%となっている。

これによる影響として、65.6%が「部活動に行きたくなくなった」と回答。

「心が不安定になった」が42.1%、「強い不安や恐怖を感じた」が30.9%と続いた。

一方で、不適切な指導を相談した生徒は60.2%と、約4割が相談できていなかった実態も浮かび上がった。

「重く受け止める」再発防止へ“相談窓口”設置や“可視化”を

この調査結果について、県教委は「不適切だと感じている指導を受けている生徒がいるという事実、その1件1件が大変重いものであると認識している。少なくともゼロではない。この数字は重く受け止めなければいけないと考えている。また、潜在的に不適切な指導を受けていても、それを不適切と感じていない生徒がいる可能性も考えられる」との見解を示した。

新潟県庁
新潟県庁

こうした結果を受け、県教委は部活動での不適切な指導をなくすため、再発防止策も公表。

複数の教師が部活動に関与する体制の確立などのほか、生徒に対しては相談窓口をしていく考えだ。

県教委は「これまで部活動が顧問任せで閉鎖的な環境になりがちだった点を改め、学校が組織として対応できるよう『可視化』を進める。生徒や教職員からの情報が管理職にしっかり上がり、管理職から県教育委員会に情報が上がる仕組みを構築する。また、生徒から直接相談できる窓口も活用し、特にリスクが高いと判断されるケースには、県教委が重点的に対応する」とした。

生徒の成長に過度な厳しさは必要なのか…そして、勝利至上主義にはなっていないか…。

改めて顧問の意識が問われると同時に、県教委が求めている現場への要請が顧問の過度な負担増につながっていないか、再発防止への取り組みとともに検証していく必要がある。

  • 1
  • 2
関連記事
NST新潟総合テレビの他の記事
春の高校バレー県予選 女子は長岡商業・男子は上越総合技術が優勝!春高の切符つかむ【新潟】
春の高校バレー県予選 女子は長岡商業・男子は上越総合技術が優勝!春高の切符つかむ【新潟】
都道府県
「上司呼べ!」理不尽な要求や暴言で実際に危険な場面も…市職員が“カスハラ対応”学ぶ「一人ではなく複数人で対応を」 10月から事業主に対策義務化 新潟・五泉市
「上司呼べ!」理不尽な要求や暴言で実際に危険な場面も…市職員が“カスハラ対応”学ぶ「一人ではなく複数人で対応を」 10月から事業主に対策義務化 新潟・五泉市
都道府県
【病院経営】新潟県立病院の今後の経営は?33億円の赤字削減も残る課題…26年度は26億円の赤字見通し
【病院経営】新潟県立病院の今後の経営は?33億円の赤字削減も残る課題…26年度は26億円の赤字見通し
都道府県
【JR米坂線】新潟側“バス転換”に絞り議論へ「バス停や本数具合的に」 山形側は“鉄道復旧”除外に慎重な姿勢「歩調合わせなければ」
【JR米坂線】新潟側“バス転換”に絞り議論へ「バス停や本数具合的に」 山形側は“鉄道復旧”除外に慎重な姿勢「歩調合わせなければ」
都道府県
一覧ページへ
NST新潟総合テレビ
NST新潟総合テレビ

新潟の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。

×