2026年は天候に恵まれ、サツマイモが豊作となった。鹿児島県内の焼酎蔵では、焼酎の仕込みが大詰めを迎えている。鹿屋市の小鹿酒造を取材した。紫色のサツマイモで仕込むと、鮮やかな色の「もろみ」ができるが、蒸留すると無色透明の液体が出てくるという。
朝7時半、サツマイモとともに女性たちが出勤
午前7時半、鹿屋市の小鹿酒造に焼酎の原料となるサツマイモが到着した。それと同時に、地元の女性たちが出勤してくる。小鹿酒造では、この時期、多い日で1日25トンのサツマイモを使って焼酎を仕込んでいる。
女性たちが担うのは、「イモ切り」と呼ばれる選別作業である。毎年、仕込みが行われる約3カ月間だけ手伝いに来ているそうだ。中には勤続20年以上のベテランもおり、鹿児島の伝統を支えている。
紫色のもろみも、蒸留すれば無色透明に
蒸したサツマイモと米こうじを混ぜたものが「もろみ」である。タンクの中では、糖化とアルコール発酵が同時に進んでいる。
紫色のサツマイモを使うと、見た目にも鮮やかなもろみができる。ところが、これを蒸留すると、無色透明な液体が出てくる。これが焼酎の原酒だ。このあとアルコール度数を落とし、仕上げていく。

なお、こうじを使った伝統的な酒造りは、2024年にユネスコの無形文化遺産に登録されている。
「工場全体がにぎやかに」
小鹿酒造の児玉拓隆社長は、この時期の様子を次のように話す。
「ちょうどサツマイモの収穫時期で、採れたてのサツマイモを使ってイモ焼酎を造る。工場全体がこの時期活気があって、工場見学の方々もたくさん来られて工場全体がにぎやかになっている」

新焼酎は11月中旬から下旬に店頭へ
焼酎の製造は11月いっぱい行われる。新焼酎は、11月中旬から下旬ごろに店頭に並ぶ予定だ。豊作の年に採れたてのサツマイモで仕込まれた味わいを、楽しみに待ちたい。

