線路は残るのだろうか。
JR北海道が単独では維持困難とする、いわゆる「黄色線区」を巡り、地元での協議が始まった。存続に向けての合意の行方は―。
JR北海道の路線 総延長は約4000キロ→2200キロあまりまで減
こちらは1970年の時刻表に掲載された、当時の国鉄の路線図だ。

北海道内を縦横無尽に線路が張り巡らされ、総延長は約4000キロに及んだ。
そして、こちらが現在のJR北海道の路線図だ。

2200キロあまりにまで減っている。線路は消え続けてきた。
黄色線区で協議始まる
そして、始まったのが―。
「地域の公共交通を持続可能なものにするため、議論して認識を共有してもらいたい」(国交省 北海道運輸局 頼本英一鉄道部長)

黄色線区の運営について議論する協議会の区間ごとのワーキンググループが、JR室蘭線を皮切りに始まった。
国と北海道が主体となり、JRや沿線の5つの自治体の担当者が出席した。
会合では、存続に向けて利用促進策などについて話し合われた。

利用者からは存続望む声
JR室蘭線の苫小牧市の沼ノ端駅と岩見沢駅の間は、2025年度の1日の平均利用者が1キロあたり303人で、赤字額は11億円以上に上っている。

利用者は…。
「列車の間隔が、すごく本数が少ない。ちょっと利用しづらい。でも、これがなくなったら不便」
「廃線は困る。バス料金は高く、車は運転できない」(いずれもJR室蘭線利用者)

黄色線区の赤字額は約156億円―「上下分離方式」を撤回
黄色線区とは、JR北海道が単独では維持が困難とする8区間、約900キロのことで赤字額は合わせて約156億円に膨れ上がっている。

JR北海道は当初、列車の運行はJRが行い、線路や施設の維持管理は自治体が行うという上下分離方式を提示した。
しかし、負担を求められる自治体から反発が相次いだ結果。
「上下分離案は撤回する」(JR北海道 綿貫泰之社長)

上下分離方式を撤回。新たな存続方法を模索して、協議が始まったのだ。
午後からはJR室蘭線に続き、JR日高線のワーキンググループでも協議が行われた。
高波で鵡川―様似間が廃止されたJR日高線でも協議
JR日高線は2015年の高波で大きな被害を受けるなどし、2021年に路線の8割にあたる鵡川と様似の間が廃止された。

現在残るのは苫小牧と鵡川間の4駅だ。
2025年度の赤字額は3億円以上に上っている。

「厚真町でもかなりの数の生徒が通学をメインに利用している。非常に重要な路線なので、維持しなければいけない」(厚真町 まちづくり推進課 宮下桂課長)
黄色線区について国はJR北海道に対し、2027年3月末までに抜本的な改善策をまとめることを求めている。
