現職の3選という結果で決着した新潟市長選挙。新人2人とは10万票近い大差がつきました。なぜこれほどの差がついたのでしょうか?
市長選の投開票からさかのぼること8カ月前、市議会で出馬の意欲を問われても当面は考える余裕がないと明言を避けていた中原八一市長。
【新潟市 中原八一 市長】
「11月に任期を迎えるので、遅くとも9月初旬までには新潟市長選挙への態度を明らかにする必要があると考えている」
しかし、この言葉とは裏腹に、2月の衆院選や5月の知事選では、自民党の推す候補を積極的に応援しながら自らをアピール。
4年前の選挙後止まっていたスタッフのSNSアカウントも5月下旬から更新を再開するなど、水面下で出馬に向けた準備を進めていました。
【新潟市 中原八一 市長】
「(Q.自身の選挙見据えて?)まだそこまでは考えていないが、まずは花角知事に新潟県のリーダーとして、引き続き、県政を担っていただきたいと思っている」
そして9月1日、今回の3候補の中で最初に出馬を表明したのが現職の中原さんでした。
無所属での出馬となりましたが、自民党がその選挙戦を全面的にバックアップ。
【自民党 内山航 衆院議員】
「まずは(保守系の)翔政会の皆さんが連携しながら、県議、そして国とも連携しながら各区で対応していく選挙になると思う」
一方、県内の野党共闘で主導的な立場を取ってきた立憲民主党は…
【立憲民主党県連 大渕健 代表代行】
「候補を擁立するのかしないのかも含めて、きょうは特に提案もなかった」
衆院選・知事選での敗戦を受け、告示の1カ月ほど前に開かれた常任幹事会でも候補擁立に向けた動きはなく…告示まで1カ月を切ったタイミングで政党の後ろ盾が一切ない経営人事コンサルタントの早武淳さんが出馬を表明。
【早武淳 氏】
「自らが舵取りをやるべきではないかと、自分自身思うに至った」
野党側に動きが出たのは告示まで2週間を切ったころでした。
【青木学 氏】
「市政の新たな選択肢を市民の皆さんにお示ししなければならないという気持ちが強くなった」
短期決戦となる勝負に名乗りをあげたのは、立憲民主党ではなく社民党県連の副代表で市議を8期務めた青木学さん。
社民党のほか共産党が支援に入る中、立憲民主党は自主投票として支援も市議の判断に委ねられました。
【立憲民主党 加藤大弥 市議】
「会派は違うが、一緒に協働してきた仲なので、まったく違和感なく私は応援できている」
ただ、自民党が支援する候補と対峙してきたかつての野党共闘にはほど遠く…国会議員の応援の機会も限られていました。
【民主改革の会 西村智奈美 衆院議員】
「国会開会中ということが一番大きかった。確認団体の車に乗れるときには乗ったが、なかなか日程の調整が難しかった」
さらに、もう一人の新人は「私は従来型の選挙、そういうものを否定したい。なので、選挙カーで名前を連呼する、街宣でわめきたてる。そういった騒音公害をまき散らすようなものは一切やらない」
屋内での個人演説会やSNSでの発信が選挙活動での中心で広がりを欠くことに…
【早武淳 氏】
「少しでも組織化できていれば、もう少し戦い方があったのではないかと」
新たな選挙のスタイルを貫く候補に、総力を結集できなかった野党。現職にトリプルスコアで敗れるという厳しい結果が突きつけられました。
【青木学 氏】
「(敗因は)現職と比べれば知名度が低かったということ。準備というか、政策・思いを伝える時間に制約があったというところではないかと思う」
選挙戦の盛り上がりも欠き、投票率が低迷したことも自民党を中心とする圧倒的な組織力で戦った現職に有利に働いたといえます。
【自民党 斎藤洋明 衆院議員】
「県議団・市議団・われわれ(国会議員)、それぞれの持ち場で精いっぱいやらせていただいた」
そして、新人の出馬表明が遅く、短期決戦だったことも勝因の一つであると中原市長は分析しています。
【新潟市 中原八一 市長】
「私は2期8年間、市政運営をさせていただいたので、短期決戦であったことが、有利に働いたのかなというふうに思っている」
新人が現職に挑むには短すぎた選挙期間。そして、組織力の差が結果に大きく影響したと言えそうです。
