スマートフォンに視線を落とす“ながら運転”に、ヘッドホンをつけたままの走行、さらに、信号無視に片手での運転も。
自転車の交通違反に反則金を科す青切符制度の導入から半年たちましたが、危険な違反運転は今も後を絶ちません。
両耳にイヤホンをしていた男性は「全然聞こえてますよ。普通に交番前とか通っても何も言われない」と話しました。
雨が降っていた26日夜は、多くの人がレインコートを着て運転する中、「傘さし運転」をする人の姿も見られました。
傘をさしながらの片手運転はバランスを崩しやすく、反則金5000円の対象となります。
実際に片手運転では、自転車を降りる際にバランスを崩す場面もみられました。
警視庁によりますと、2026年4月から9月末までに東京都内で確認された自転車の交通違反は2977件。
そのほぼ半数は「一時不停止」で、「遮断踏切への立ち入り」と「信号無視」が続きます。
一方で、「傘さし運転」の取り締まりは半年間で6件。
警察はまず、指導や警告を行い、従わない場合には取り締まるとしています。
スタートして半年がたった制度には課題も。
取材をしていると、自転車専用レーンに車が止まっていて、自転車が車道に出ないと通れない状態となっている様子も見られました。
車道の左端を走る自転車が、後ろを振り向きながら車道にせり出す形で運転していました。
自転車は原則、車道走行となりますが、民間の調査では自転車利用者の9割以上が車道走行に「危険を感じた」と回答。
道路環境の整備が課題となっています。
自転車利用者からは「わざと幅寄せしてくることもあるので、怖い思いをする」といった声が聞かれました。
さらに、課題は他にも。
幼稚園に自転車で子供を送り迎えする保護者から聞こえてきたのは、切実な訴え。
4歳の保護者:
普段から自転車使っている。(送迎も)毎日。もうちょっと乗れる期間が長いとうれしいとは思う。
現在、幼児用の座席に同乗できるのは小学校入学前までとなっていて、保護者からは2人乗りの制限緩和を求める声が出ているのです。
5歳の保護者:
1年生で1人では厳しいなっていうのが率直な意見。低学年の間は後ろに乗せたいというのが一番。
27日、警察庁が所管する団体がルール見直しに向けた有識者会議を開きました。
今後、安全性を確認する実験などが行われます。
保護者からは「もっと年齢的に乗れる期間が長くなれば、私はすごくうれしいです」「大賛成です。安心して自転車に親子で乗れるのはありがたい」「緩和はありがたいけど、(制限は)安全を考えると仕方ないかな」などの声が聞かれました。
警視庁は2027年3月をめどにまとめる結果を受け、自転車に同乗できる子供の制限見直しを検討する方針です。
一方で、幼児用座席に体が大きい子供を乗せると事故につながるケースも。
国民生活センターによりますと、2019年度以降の5年間で事故は37件起きていて、中には骨折などの重傷事例も報告されています。
こうした事故について、保護者からは「もし緩和された場合はそういうところも気をつけて走行したい」「運転せずにふと片手だけになったり、気が抜けた時に車体がぐらついて安全じゃないと思ったことがあった」などの話が聞かれました。
利用者による要望の実現と安全性の確保。
この両立が求められています。
