10月に入りくしゃみが止まらない、喉に違和感がある…その症状は、秋の花粉症かもしれない。同じ花粉症でも、春と秋では植物の種類や症状にも違いがある。また、風邪の流行期とも重なることから判別が難しい。秋の花粉症の原因や見分け方、対策を医師に聞いた。
喉のイガイガや咳の症状が出やすい秋の花粉症
花粉症といえば春のイメージが強いが、秋も例外ではない。
福井市のすすき耳鼻咽喉科の鈴木弟医師に話を聞いた。
秋の花粉症は「ブタクサ、オオブタクサ、ヨモギなど植物からくる花粉によって鼻水やくしゃみ、目のかゆみ、喉のイガイガなどの症状を引き起こす」と鈴木医師。
日本では約60種類の花粉が花粉症を引き起こすとされ、中には秋に花粉を飛ばす植物もある。春は主にスギやヒノキなどの樹木の花粉が原因となるが、秋はブタクサやヨモギなどの草本植物の花粉が主な原因となっている。
花粉の飛散距離にも違いがある。春を代表するスギ花粉は数百キロメートル先まで飛散するため、離れた場所でも症状を引き起こす。
一方、秋の花粉は、飛散距離が遠くても数百メートルと比較的短い。そのため、植物が生えている場所の近くに行く場合に注意が必要になる。
風邪と鑑別しにくい症状
症状にも特徴がある。鈴木医師は「春のスギ花粉に比べ、秋に原因となるブタクサやオオブタクサ、ヨモギの花粉は粒子が小さい」と話す。
そのため鼻から入って喉や気管にまで届きやすく、喉のイガイガや咳が出ることが多い。咳が悪化すると、喘息のような症状が出る場合もあるという。
秋は寒さが増し、風邪を引きやすい季節でもある。鈴木医師は「一見、風邪とは鑑別がつかなくなる」とした上で、違いは「風邪は体がだるくなったり、咳がひどくなったり、熱が出たりといった全身的な症状が多い。また花粉症の場合は風邪と違って鼻水がサラサラなことが多い」と説明する。
対策としては、マスクの着用、帰宅後の手洗い・うがいと洋服を着替えることだ。外出時はマスクや眼鏡を着用し、できるだけ花粉に触れないようにしたうえで、帰宅後は花粉が付着した洋服を家の中に持ち込まないようにすることが大切だ。

特に、植物が生えやすい河川敷や道路脇、空き地などに出かけるときは、万全な対策が必要だ。
症状が長引くなら病院へ
鈴木医師は、温暖化や長雨といった気候的な要因を挙げ、今年は10月下旬でもまだ花粉症の症状を訴える患者がいて「長引いている印象」と話す。

本格的に寒くなるこれからの時期、風邪と花粉症の見分けが難しい場合や、症状が長引く場合に、早めに病院を受診しよう。

