海の異変が食卓に影響しそうです。海水温の上昇などで青森県産のホタテの不漁が続く一方で、愛知県の篠島ではシラスが記録的な豊漁となり、“うれしい悲鳴”が上がっています。
■ホタテ不漁で…「生」が市場に出回らず?
名古屋・今池の「はる屋」。青森料理が自慢で、かつおベースのだしに味噌と卵を加えた郷土料理・ほたてみそ貝焼きは、店の人気メニューです。

そのホタテ、海水温の上昇で稚貝が死ぬなど、不漁が続いています。
はる屋の鈴木さん:
「青森県産のホタテを使いたいんですけど、市場に出回っていなくて。しかも生のホタテが全く壊滅的で、今は北海道産の冷凍のホタテを使っております」

全国トップクラスのホタテの産地・青森県では、ピーク時から水揚げ量がみるみる減り、昨年度は2万トン以下に減少。今年度はさらに落ち込み、1万トンに届かない可能性もあるとみられています。

生の青森ホタテが出回らず、店では北海道産の冷凍モノで代用していますが、メニューにも影響が出ています。
はる屋の鈴木さん:
「シーフードパスタとかは、ホタテを抜いたりしています。サブで使える食材ではなくなっていますね」
仕入れ値も去年から2000円以上あがり、値上げも余儀なくされたそうです。
■シラスは豊漁!”うれしい悲鳴”も
一方、知多半島の先の離島・篠島では、嬉しい異常事態が。
シラス漁師:
「うれしい、うれしい悲鳴だよね」
次々と漁船から降ろされているのは、かご一杯のシラス。港に戻ってきたどの船も大漁です。

「しらす日本一の島」とうたう篠島は、毎年およそ3000トンの漁獲量を誇りますが、今年はすでに去年の2倍ほども取れているそうです。
シラス漁師:
「取れる取れる。量があるから。いつもは(漁に)5時間出るけど、今は2時間でぱんぱんになる」
あまりにシラスがとれるため、漁の時間を制限して、市場に出る量を抑えているほどです。
しらす連合会本部長の新美篤彦さん:
「年末くらいからたくさん取れるようになった。『もう取れるな』と言うくらい取れている。あまり取れ過ぎても、単価が安くなっちゃう」
愛知県水産試験場によると、今年のシラス漁獲量はすでに去年1年分を超え、おととしと比べると3倍ほどに。大漁は嬉しいものの、単価が下がることになれば、漁師にとっては困りごとです。

いっぱい取れたらいっぱい食べて欲しい…南知多町の「マル伊商店」では、“生シラス丼”に例年より多く盛っているそうです。ほかにも、しらす干しをのせたジェラートや、お土産用の商品も充実しています。

マル伊商店の坂下史朗社長:
「今年は豊漁ということで、去年の2分の1から3分の1ぐらいで仕入れられていると思います。シラス屋としては、シラスが取れることが一番うれしい」
なぜ、シラスが豊漁となっているのでしょうか?
愛知県水産試験場の下村友季さん:
「親となるカタクチイワシが多く、卵がたくさんあったことと、プランクトンが多くて餌が良かったことが考えられます」

