近年、漁獲量が急激に減少している三面川のサケ。10月21日、今年のサケ漁が解禁され、大漁祈願祭が行われました。多くのサケの遡上が期待される一方で、村上の食文化を守るための新たな挑戦も始まっています。
21日、新潟県村上市で行われた大漁祈願祭。祭壇に祀られたのはもちろん、サケです。
【三面川鮭産漁業協同組合 佐藤克雄 組合長】
「サケを取り巻く状況というのは、大変厳しい状況になっている」
2015年には5万5000匹のサケを捕獲していた三面川ですが、2023年に1万匹を割り込むと、おととしには5500匹、去年は1400匹ほどと、その数は激減しています。
一方、去年、三面川でサケが初めて確認されたのが10月23日だったのに対し、今年は、10月4日以降、すでに7匹が姿を見せているといいます。
【三面川鮭産漁業協同組合 平田茂伸 副組合長】
「水温も若干、去年と違って下がってきていたので、やはりそれが影響しているのかなと思っている」
また、2022年には三面川で600万匹のサケの稚魚を放流していて、4年後の今年は、多くのサケの遡上が期待されています。
【三面川鮭産漁業協同組合 平田茂伸 副組合長】
「今が一番正念場で、これからどうなっていくのか。これから2年~3年、もしとれなければシフトを切り替えて、サケ以外のもので考えなくてはいけなくなってくると思う」
サケをめぐって村上市は現在、岡山理科大学と連携し、サケの完全養殖を目指していますが…
【松村道子アナウンサー】
「サケの不漁が続く中、次の一手として期待されるのがサクラマスです」
三面川鮭産漁業協同組合では20年ほど前からサクラマスの孵化と増殖に取り組んでいますが、今年は初めて、放流する以外の余剰分を料亭に提供。村上の食文化をつなぐための新たな取り組みです。
【料亭能登新 山貝誠 社長】
「これがマスのハラコ」
村上市のこちらの料亭では、この秋、サクラマスの焼き物やハラコご飯などの提供を始めたほか、年内にはイクラの醤油漬けなどの商品化も予定しています。
【料亭能登新 山貝誠 社長】
「サケのハラコがとれなくなったあとの代わり以上になるような、そんな一品になったらいいなと思っている」
サケの代替品としてではなく、村上の食文化をつなぐための大きな挑戦だと捉えている山貝さん。
【料亭能登新 山貝誠 社長】
「とれないものに関しては、僕らだけでは解決ができないと思うので、こういった一つの取り組みのところで私も新しい扉を開かせていただいている。マスの文化も取り入れながら残せていけるとすごくいいのかなと思っている」
サクラマスという新たな食文化の扉が開こうとしている村上市。
一方、10月21日の大漁祈願祭のあと、落としカゴに1匹のサケがかかっているのが確認されました。
【三面川鮭産漁業協同組合 平田茂伸 副組合長】
「去年は(漁の初日は)ゼロだったが、向こうの落とし(かご)に入っていた。やはり率直にうれしい。やはり今年は違うのかな、期待が持てるのかな」
新たな挑戦の成功と伝統の復活を祈って…三面川のサケ漁は12月16日まで行われます。
