秋晴れが続く富山県で、立山黒部アルペンルートの紅葉が見頃を迎えている。室堂へ向かう高原バスの沿道や標高1470メートルの黒部ダム周辺は色づいた木々に彩られ、10月16日も国内外から多くの観光客が訪れた。注目すべきは訪れる客層の変化だ。「きれいな写真を撮れたら、バズってほしい」――そんな言葉が象徴するように、SNSをきっかけに立山を知り、足を運ぶ若い世代が増えている。
紅葉の色づきは遅めも、客足は増加
立山黒部貫光によると、今年の紅葉は色づきが例年より遅く、見頃の期間は比較的短い。それでも入込客数は同じ時期と比べて増加しており、特に若い世代の来訪が目立つという。



その背景にあるのがSNSの影響だ。千葉から訪れた観光客は「TikTokで、立山は日本のスイスと呼ばれていると知って」と話し、神奈川からの観光客も「インスタやTikTokで紅葉や夏の景色がきれいで、よく見ていた」と語った。

旅行先はインスタ・TikTokで下調べ

京都から訪れた観光客は、情報収集の手段についてこう明かした。「旅行先はほぼインスタやTikTokで調べてから行く」。さらに、自分自身も発信したいという意欲も持ち合わせている。「こういう紅葉の写真、冬の動画とかもあるので、冬にまた来ようと思った」と話し、「きれいな写真が撮れたら、バズってほしい」と笑顔を見せた。

SNSは情報を受け取るだけでなく、自らも発信する場として機能している。その循環が新たな観光客を呼び込み、立山の人気をさらに押し上げている。
「自然を求めて」 都会を離れる若者たち
SNSの影響に加え、都会を離れて美しい自然を楽しみたいという需要の高まりも、立山への関心を後押ししているという。

東京から4人グループで訪れた若者たちは、普段はそれぞれ別の職場で働いているが、休みを合わせて富山を訪れた。「紅葉の時期に来たかった。ダムと紅葉と山と、自然を求めてきた」と話し、「みんなで服の色も揃えて、カバンも新調した。みんな土日休みなので、有休を取って来た。登山用にいろいろ揃えてきた」と旅への気合いをのぞかせた。
自然の中での体験を楽しむだけでなく、富山の食文化も目当てのひとつだ。「泊まるのは富山で、寿司を食べたいし、スタバにも行きたい」と、観光と食を組み合わせた富山滞在を満喫する計画を語った。
今月下旬は称名滝周辺が見頃へ



立山黒部アルペンルートの紅葉は、これから標高の低い場所へと移っていく。今月下旬には、標高1080メートルの称名滝周辺で見頃を迎える見込みだ。
SNSで広がる立山の魅力と、自然を求める旅のトレンドが重なり、富山の秋はまだまだにぎわいを見せそうだ。
(富山テレビ放送)

