GoTo一時停止求める声…全国で続く感染拡大

12月11日、東京では新たに595人の感染が確認された新型コロナウイルス。
重症者も10日よりも8人増え、67人となっている。

11日に開かれた政府の新型コロナ対策分科会では、尾身茂会長が「GoToトラベルというのは、ステージ3のところでは当然のことながら中止してほしい」と語った。

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また、感染は全国にも拡大している。
12月に入ってから10日までに過去最多の感染者が確認されたのは、東京のほか山形や埼玉、京都、広島など17の都道府県となっている。

こうした中、11日に開かれた政府の新型コロナ対策分科会では、尾身茂会長が「GoToトラベルというのは、ステージ3のところでは当然のことながら中止してほしい」と語った。

一方で、政府内では“勝負の3週間”に関して「感染者数の増加に歯止めがかかっていない」という意見に対し、「北海道などではピークが超えつつある」という見方もあり、判断が分かれている。
そのような中、菅首相は12日「(GoToトラベルの一時停止について)そこは考えていない」と発言している。

昭和大学医学部 二木芳人客員教授:
来週の半ばぐらいに勝負の勝負の3週間が終わるので、そのあたりがひとつの潮目かなというふうにおっしゃっていますよね。確かに北海道全体では確かにピークは減って見えます。ただ旭川などはまだまだこれからです。それから、東京も一部ではピークを越えたのではないかというデータもあります。そうしますと、少し様子を見て、万が一数が減ってくれば「GoToトラベルをやめなくてもよかったんじゃないか」というところに結びつけられるというところに淡い期待を持っている可能性もあります。
これはやはり国民の皆さんの努力の結果ですが、高止まりですからこれを下げるためにはもうひと押し要ると。

加藤綾子キャスター:
ピークを超えてその後どういうふうに持っていきたいか、というところによっても、対策の打ち方というのは変わってくると思います。

「3つのシナリオ」で対策講じる

同じ都道府県の中でも感染状況にばらつきがある現状。
政府の分科会は“勝負の3週間”が終わる12月16~17日ごろ、「ステージ3相当の対策が必要とされている地域」をさらに

・感染が減少している地域
・感染が高止まりしている地域
・感染の拡大が継続している地域


の3つに分類。

感染が減少している地域では
・営業時間の短縮を適切に判断

感染が高止まりしている地域では
・時短要請を引き続き推進し、営業時間を夜8時までに前倒しする
・GoTo事業については一時停止


さらに、感染の拡大が継続している地域では
・時短要請を引き続き推進し、営業時間を夜8時までに前倒しする
・GoTo事業については一時停止
・外出の自粛


と、それぞれに対策を講じることを求めている。

明治大学・齋藤孝教授:
3つに分けるという策は良いと思います。0か100かということになると、地域によって状況が違うわけです。

加藤綾子キャスター:
北海道も全体として見るか、札幌だけ見るかでは状況にばらつきがありますからね。

明治大学・齋藤孝教授:
3つに分類するというのはわかりやすいし、それぞれの対応の仕方としては、変化率を見るのはいいと思います。

昭和大学医学部 二木芳人客員教授:
ただ、これはもう少し早いタイミングでは良い方法なのですが、今はもう全国に散っていってますから、もう少し強めに考えたほうがいいかもしれませんね。

(「イット!」12月11日放送分より)