今年は千葉県でも豪雨で甚大な被害が出ました。日ごろから備えるために知っておきたいのが身近な場所に潜む水害リスクです。「地形」からリスクを知る授業が、仙台市で行われました。
3D眼鏡をつけた住民たち。見つめる先にあるのは「地形」の立体画像です。
東北福祉大学 水本匡起准教授
「盛り上がってますね、ここ三神峯公園、すごいですね」
地形や防災に詳しい、東北福祉大学の水本匡起准教授です。毎年、仙台市太白区西多賀で、住民向けの防災セミナーを開いています。
東北福祉大学 水本匡起准教授
「全体的に見ると川の跡だったとか、今はこうだったけど昔はこうだった。昔の谷底には(水が)集まるわけですよ」
「地形」を読み解くことが、水害への備えにつながるそうです。
仙台市太白区のハザードマップです。この辺りは浸水想定区域となっていませんが、土地の高低が分かるこちらの地図を見ると周囲よりも低くなっています。
丘陵地や台地に挟まれた小さな谷や川沿いの土地は大雨の際は水が集まりやすい特徴があり、ハザードマップにそれらを反映させるとこれだけリスクが広がるそうです。
ハザードマップには、地形を大づかみで捉えたリスクは反映されていますが、局所的なリスクは拾いきれていないことが多いのだといいます。
水害の「リスク」を学んだ住民たち。この1週間後…
伊藤瞳アナウンサー
「きょうは住民の皆さんが実際に街を歩きます。普段見慣れたまちを「地形」という視点で見つめます」
歩くのは、ハザードマップでは「浸水想定区域」とされていないエリアです。
こちらは、地域では「バス通り」と呼ばれている通りです。
東北福祉大学 水本匡起准教授
「皆さんが通る場所川があって低くなっているここも『大雨の時には水がたまる』と昔から住んでいる人は言う」
こちらは地域の公園のそばにある谷です。
東北福祉大学 水本匡起准教授
「幅何メートルくらいあると思いますか?100mくらいあるかも。それを削る水の勢いは、我々の想像を超えるような勢いが、かつてもあったし、恐らく未来もあるだろう」
住民たちは話に耳を傾けながら、街の地形を見つめ歩いていました。
住民は
Q.歩いてみてどうですか
「土地の高低差がよく分かる」
「地形を感じながら歩けてすごく勉強になってます」
続いて、街の「指定避難所」となっている小学校へ。そこにはある注意書きがありました。
東北福祉大学 水本匡起准教授
「金剛沢小学校は大雨時避難所として開設しません。西多賀中学校に避難してください、と。『止まれ』のところ見てください。若干ここよりも高くないですか?どうでしょう。1mか2mくらい高い。じゃあ反対側見てください。上り坂になっていて私たちがいる場所が低い」
過去の大雨でも実際に水が集まったといいます。
東北福祉大学 水本匡起准教授
「実際に昭和61年8月のときには膝くらいまで水がきた」
地域の活動をしている住民
「普段犬の散歩で歩いているコースだったが、見え方がすごく変わってきた感じある」
地域に住んで50年以上の住民
「どうやってそこ(避難所)へ行こうかと、話し合いをしたいと思った」
東北福祉大学 水本匡起准教授
「まず自分の住んでいる地域の地形を知ること。本当に身近なことだと思うが、それを知ることが、命を守ることを我が事と考えるということにつながると思う」
いざというときに、的確な避難行動が取れるように…リスクを知る視点で地域を歩くことが、防災の一歩になります。
