福岡県議会の金銭授受疑惑を巡り、3人目となる実名での告発です。
自民党の現職県議が2日に会見を開き、「議長就任前に約700万円を支払った」と新たに証言しました。
◆自民党 樋口明 県議
「私が議長に就任する前年の2016年4月、『蔵内会』という自民党県議団幹部によるゴルフ会、もしくは他会派も交えたゴルフ会である『マスターズの会』、いずれかに参加し、私が全額負担しました。約150万円だったと記憶しております」
“ゴルフ会で150万円”…にわかには信じがたい金額を証言したのは、自民党の現在6期目、樋口明県議です。
2017年5月から1年間、県議会議長を務めました。
議長に就任するまでの約1年間で、自民党県議団の幹部からの求めに応じ、多額の現金を支払ったとして、次々とその内容を明かしました。
◆自民党 樋口明 県議
「同年秋に、自民党県議団幹部との食事会が福岡市内の料亭で行われました。この『食事会の代金』および『お車代』。同年12月にも『マスターズの会(ゴルフ会)』が開催されました。私は、この会には参加しておりませんが、この会に係る旅費とゴルフ代として300万円を負担しました。年が明けた2017年の1月には、県議団幹部との新年会が福岡市内のフランス料理店で開催され、同年4月、『蔵内会』と『マスターズの会』がそれぞれ1回開催されました。どちらか一方の会に係った費用について、全額負担しました。約150万円だったと記憶しております」
自らは不参加の分も含めたゴルフ会、さらに食事会やそのお車代も含め、総額は約700万円に及ぶと言います。
Q.『ゴルフ会に参加していないのに、なぜ?』とは言わなかった?
◆自民党 樋口明 県議
「『そういう慣例なんだろう』と私は理解しました。もし私がそれに応じなければ、おそらく議長就任、その後の私の議連会長や県連幹事長就任は危ぶまれたんじゃないかなと」
一方で、支払いを要求された幹部の実名は第三者委員会の調査で話すとして、2日は言及しないと宣言。
しかし、記者の質問が続きます。
Q.要求してきた幹部はすべて同じ人物?
◆自民党 樋口明 県議
「話をしてきた人物ですか?私の記憶の中では1人です」
Q.すでに報じられている方、蔵内・中尾・松尾・原口・松本のどなたか?
◆自民党 樋口明 県議
「幹部はそうですから…幹部です」
Q.(現金を)渡した相手は今も議員として籍を置いている方?
◆自民党 樋口明 県議
「そうです」
この問題を巡っては、吉松源昭県議と江藤秀之県議が、議長と副議長への就任に際し、合わせて2840万円を蔵内前議長をはじめとする幹部5人に支払ったと証言。
5人のうち、すでに2人は議員辞職しています。
Q.ゴルフ代に関して、蔵内前議長は『割り勘だった』とか、料亭での食事代に関して、中尾元県議が『割り勘で払った』とか主張しているが?
◆自民党 樋口明 県議
「私が関わってきたものについては、割り勘は一度もありませんでした。基本的に”割り勘文化”というのはない。私が経験した事実がありますので、私のことで言うと、『私が正しい』とは、はっきりと申し上げられる」
樋口県議は、「今回の証言より、さらに前の期間も含めると負担額は総額1000万円にはなる」と証言。
しかし、それらの証拠については…
◆自民党 樋口明 県議
「そういう証拠は現時点では見つかっておりません」
Q.通帳の記憶は
◆自民党 樋口明 県議
「今後、確認はしていこうと思いますけど、現時点では見つかっておりません」
この会見を受け、金銭を渡したことを最初に告発した吉松県議は-。
◆吉松源昭 県議
「特に驚きはありません。驚いたとすると、『えらい金額少ないんだな』と。『会派として調査をする』『党として調査をする』とみんな言うが、会派でいくら調査されたって、会派の幹部が請求しているわけですから、正直に言うわけ、言えるわけないんですよ。そういった意味で、私はかねがね『第三者が調査をすることに意味がある』と。その効果がこうやって現れたということは、『大変良かった』と思っています。そして、『これからにつながっていく』と期待しています」
約800万円を渡したと告発している江藤県議も、これが1つのきっかけになると期待しています。
◆自民党県議団 江藤秀之 県議
「これによってまた1つ、ほかの方々も真実を真実を述べていただけるんではないかなと」
一方、当時、自民党県議団の会長を務めていた原口剣生県議は-。
Q.2017年1月の新年会、福岡市内のフランス料理店で食事会をしたと
◆自民党 原口剣生 県議
「それなら(メンバーに)入っていると思います」
Q.この時の食事代はどうされたか覚えていますか
◆自民党 原口剣生 県議
「あとで後日、確か集金があったんではなかろうかと思います」
Q.中尾さんから集金
◆自民党 原口剣生 県議
「中尾くんか誰か分かりませんが、多分、中尾くんがそういったのは結構やってくれました」
Q.いくらぐらいだったか、覚えていますか
◆自民党 原口剣生 県議
「大体10万円前後ぐらいは、飲み放題とかそういった形になるので、ただここで足らない、ここで多かったは、合算的なものになっていくじゃないですか」
5人組の1人とされる松本県議は当時、まだ自分は幹部ではなかったとして関与を否定しています。
Q.誰かの命を受けて要求したり負担をお願いしたことは
◆自民党 松本国寛 県議
「ありません!私の趣旨と反します」
Q.趣旨とは
◆自民党 松本国寛 県議
「そういうことはいけないでしょう。言われたくもないし、言いたくもない。そういった事実はないです」
議員辞職した蔵内前議長は取材に応じていません。
中尾元県議は、「第三者委員会が立ち上がっていますので、調査に誠実に協力し、真実を語る」とコメントしています。
樋口元議長を支える副議長を務めていた国民民主党の守谷正人県議は、今回の報道を見て驚いたと話します。
◆国民民主党 守谷正人 県議
「私に関しては、そういう金銭に関して要求等はございませんでした。会食等同席したことはございますけれども、基本的には会費制ということで相応分をお支払いさせていただいておりました」
第三者委員会の調査でさらなる証言が出てくるのか、県議会の浄化に向けた動きは、県民からの厳しい目に晒されています。
