日本の南の海上を北東に進んでいる台風26号は、10月1日の明け方にかけて東京・八丈島に最も接近する見込みです。
島のスーパーでは9月30日、物資を運ぶ連絡船の欠航により、多くの商品が欠品していました。
伊豆諸島南部では、30日夜から1日明け方にかけて、多いところで1時間に50mmの滝のような雨が降る可能性があります。
その後、台風は関東南部に接近する見込みで、特に千葉県では警戒感が高まっています。
台風25号の爪痕が色濃く残る千葉県では、30日も雨が降り続いていました。
市原市で土砂崩れが起き、土砂と一緒に太い木が根っこごと道路に崩れ落ち、電柱は送電線ごとなぎ倒されていました。
土砂が流れ込んだ建物は、1階部分が完全に崩れ、傾いてしまっています。
土砂崩れの発生に、近隣住民は雨が怖いと話します。
近隣住民:
すごい音がしたんですって…その前にすごく土臭かったと。寝られない。夜が怖くて…。雨がシトシトと降ってくると、雨の重みでいつ崩れてくるか、どうしようもない。
市原市では、別の場所でも土砂崩れが相次いでいます。
崖には大きな穴が開き、土砂が崖下にある道路へと流れ込み、竹林がなぎ倒されていました。
さらに、目と鼻の先の距離にある道路も崩落し、道路の片側は寸断された状態になっていました。
また、大量に流れ出した土砂が車道を越えて歩道まで到達し、通行できなくなっている場所もありました。
台風26号が刻一刻と関東に接近する中、連日の雨が復旧作業にも影響を及ぼしていました。
市原市と大多喜町にまたがる「養老渓谷」は、房総を代表する温泉地があり、これからのシーズンは“紅葉の名所”として多くの観光客が訪れる人気スポットです。
温泉街を貫く一本道は、大量の土砂が道路を寸断し、今もまだ通行止めとなっています。
5日前の映像と比べると、道に広がる土砂の幅はやや狭くなっているようにも感じます。
崩れた土砂は雨でぐしょぐしょになっていて、作業員が懸命に泥をかき出す姿がありました。
土砂崩れを挟んだ反対側にある観光スポットの1つ「粟又の滝」に向かうには、遠回りが必要で車でも1時間ほどかかるといいます。
さらに、生活道路も寸断されていました。
通行止めとなった道路沿いにある温泉旅館「黒湯の宿 喜代元」は、臨時休業を続けていました。
台風後、ある変化があったといいます。
喜代元・秋葉保雄代表:
28日の月曜日夜9時半に電気が通電した。
全域で電気が復旧したため、旅館では8日間続いた停電が、28日に解消されたといいます。
しかし、長引いた停電によって食材の提供に影響が出ていました。
喜代元・秋葉保雄代表:
伊勢エビ、キンメダイ、アユ、カニ、高級食材が(冷凍庫に)入っていた。物は捨てたが、その分の請求書が残っているので、きょう払いに行く。
シルバーウィークに備えて仕入れた高級食材は、停電で冷凍庫が使えなくなったため、ほとんど廃棄に。
その被害額は約18万円を超えていました。
問題は電気だけではありません。
いまだ断水が続いているのです。
喜代元・秋葉保雄代表:
通電したのでお風呂に入れるかと思ったが、肝心の水がまだ来ていないので半分がっかりしている。
旅館では、本格的な営業再開は10月9日を見込んでいますが、台風26号次第ではどうなるか分からないといいます。
喜代元・秋葉保雄代表:
台風25号でダメージを受けていて、新たな崩落が生まれる可能性があるので、本当に台風26号が通り過ぎてからでないとわからない。
やまない雨で水が増え続けているのは、大規模な冠水が起きた酒々井町です。
長雨の影響で土砂崩れが起きた現場では、29日から降り続く雨で、30日朝また新たに土砂が崩れてしまったということです。
土砂崩れが起きたためでしょうか、29日と車の位置が変わっているのが分かります。
その様子を目撃した住民は恐怖を口にします。
近隣住民:
津波のように1回引いたので、なんだろうと思い。その瞬間ぶわっと(水が)来た。それが2回ぐらい繰り返した。こんなちょっとの雨でも刺激になってしまうのかと恐怖を感じた。
長期化する冠水被害。
水浸しのまま、台風26号の最接近に備えることになります。
水が迫る住宅の玄関付近の段差が、29日と比べて30日は3cmほど上がっているように見えます。
浸水被害に遭う住民は「いつ(水が)あふれてくるか分からない状態。土のうで少しでも水位を上げないように頑張ったが、ここまできたら打つ手はない」と話します。
住宅街から一向に水は減らず、他の住民も「やっぱり毎日…毎日…少しずつ水位が上がる。それが怖い。少しでも良くなるという形跡が見られないのが、実は一番怖い」と焦りを感じていました。
南の海上を進み、1日午前中、関東に最接近する見込みの台風26号。
千葉県では再び警報級の大雨の恐れがあり、土砂崩れなどに厳重な警戒が必要です。
