29日朝、激しい雨音を立てて東京駅前広場に雨が打ち付けていました。
東京都心では29日も雨が降り、観測史上最長記録を更新する34日連続の雨となりました。
この秋の長雨の影響で日照不足も深刻に。
東京都心の9月の日照時間は28日時点で45.8時間と、平年の約39%にとどまっています。
記録的な長雨が続く中、列島各地では様々な秋の異変が起きていました。
雨の中、色づき始めた多くのリンゴが実っていたのは栃木・宇都宮市のリンゴ農園です。
旬のシーズンが迫る中、農園の片隅には黒い斑点がつき傷んでしまったリンゴの山がありました。
高橋りんご園・高橋(高ははしごだか)章夫さん:
病気ですね…。3日か4日でこれくらいになっちゃう。今の時期に雨降られるのが一番困りますよね…。
長雨の影響でリンゴに起きていた異変。
宇都宮市内の別のリンゴ農園を訪ねると、甚大な被害状況がくっきりとしていました。
浅川りんご園・浅川敏一さん:
はっきり分かるのはこういう感じ。これが“輪紋病”っていう病気になる。
実の半分ほどが腐ってしまったリンゴ。
あの小さな黒い斑点が広がったのだといいます。
浅川りんご園・浅川敏一さん:
これ最初小さくポチッと出てて、これがみるみるうちに広がってしまう。
浅川りんご園では、リンゴの実が腐ってしまう“輪紋病”や“炭疽(たんそ)病”と呼ばれる病気がまん延。
浅川りんご園・浅川敏一さん:
(Q. なぜ病気が?)今年の長雨もあるし、病気がまん延するタイミングでの薬剤散布がどうしてもできなかった。
長雨が続き、病気を予防する薬剤散布などが行えず被害が拡大。
被害の進行を食い止めるため、病気になったリンゴの摘み取り作業に追われていました。
さらに農園の地面を見ると、黄色く斑点模様がついた葉っぱが落ちてしまっていました。
病気になり葉が落ちてしまうと、リンゴの実に栄養が行き渡らず、糖度が下がるなどの影響が出るといいます。
浅川りんご園・浅川敏一さん:
収穫量はもう3割くらいは間違いなく少なくなるのは確実。早く天気回復してもらいたいなと思う。
一方、見渡す限りの湿原が黄色や赤く色づく草紅葉が見ごろを迎えていたのは「尾瀬国立公園」です。
秋ならではの絶景を堪能できる観光シーズンを迎える中、尾瀬観光の玄関口となる道の駅でも異変が起きていました。
雨が降る中、道の駅はひっそりとしていました。
道の駅尾瀬かたしなの星野重雄駅長からは「やはりこの長雨の影響で、お客さまの入り込みがだいぶ、例年よりも2割以上減っているような」と嘆きの声が聞かれました。
そんな中、道の駅を訪れた人たちは雨で冷え込む中、足湯に入ったり、アツアツのうどんなど“あったかグルメ”で体を温める姿が見られました。
足湯に入っていた人からは「あったかくて気持ちいいです」「気持ちいいです、きょう寒いので」との声が聞かれました。
さらにこの長雨の影響で、湿気を好む秋の味覚・キノコにも異変が起きていました。
福島・猪苗代町のキノコの直売所には、マイタケやマツタケなどが並んでいます。
ところが、例年であれば店頭に並ぶサクラシメジやハタケシメジなどのキノコが見当たりません。
中原直売店・白樺 相原裕二さん:
山が水浸し。水がいっぱいで、歩くとフワフワするような感じ。
キノコは、雨が多すぎると菌が流されて繁殖しにくくなってしまうといいます。
中原直売店・白樺 相原裕二さん:
(キノコが出てきても)すぐに水分を含んでやわらかくなって。
記録的な秋の長雨はいつまで続くのか。
台風26号はこのあと本州の南の海上を北上する予想で、10月1日ごろに関東に接近する恐れがあります。
今後の進路に注意が必要です。
