去年行われた国勢調査で、富山市が人口を過大に報告していた疑いがある問題で、総務省は29日に統計法違反の疑いで富山県警本部に告発したと発表しました。
「居住実態なし」の世帯を存在するものとして処理

この問題は、去年実施された国勢調査の富山市の人口の速報値に対し、総務省が「報告数値に誤りがあるのではないか」と指摘しているものです。
問題を巡り総務省は29日、国勢調査に関わった複数の富山市の職員を統計法違反の疑いで県警本部に告発したことを明らかにしました。
発表によりますと、市の職員は、国勢調査の調査員が「居住実態なし」と報告した世帯について、根拠なく存在するものとして扱い富山市の人口を水増しした疑いがあるとしています。
人口の水増しには複数の職員が関与し、水増しされた人数は少なくとも2000人以上に上るとしています。
今年5月に公表された富山市の人口の速報値は40万2133人でしたが、29日に公表された確定値は39万9197人で2900人あまり下方修正されました。
総務省は、「国勢調査は国の最も基本的かつ重要な統計調査であり、不適切な処理が行われたことは大変残念」とコメントしています。

「どうしてそんなことをしたのか、今でも疑問」

一方、藤井富山市長は総務省による市職員の告発を受けて、取材に応じました。
藤井市長は「誠に遺憾であり、関係者の皆さんに多大なご心配とご迷惑をおかけしたことに、心からお詫びを申し上げます」と陳謝しました。
そのうえで、「いわゆる水増しがあったとしたなら、それは絶対に許されるべきことでない。しっかりと組織側も含めて、やり直しをしなければならないと覚悟を決めています」と話しました。
また、問題が起きた原因については「特に誰も、得をするわけでもありませんし、どうしてそんなことをしたのかなというところは今でも疑問でありまして。事務処理を含めて、組織的に間違ったことをやっていたんだと思っています」
県警が告発状を受理、立件視野に捜査へ
県警は29日付けで総務省からの告発状を受理しました。今後、立件を視野に捜査する方針です。
捜査関係者は取材に対し、「事案の全容解明に向け、必要な捜査を進める」と述べました。
(富山テレビ放送)

