北海道で暮らす働くママの1日を追いかける観察ドキュメント「ママドキュ」。
子育ても仕事も頑張りながら働くママさんたちのリアルな1日をのぞくと、限られた時間で家事・育児をこなす究極の時短ワザの連続でした。
今回の主役は長沼町に住むかおるさん(39)。7歳の長女・さなちゃんと、生後10か月の長男・ひみくん、2人の子どもを育てています。
かおるさんの実家は、70年以上続く農家。ハクサイやカボチャをはじめ、30種類以上の野菜を育てています。お肉以外はすべて家の野菜でまかなえるんですって。
1年で最も忙しい夏休み中の家事・育児を乗り切る、農家ならではの時短ワザ連発です。
朝5時に起き、収穫した野菜の選別作業をこなします。
「子どもが寝ているので、起きたら困るのでモニターで見ています」とかおるさん。ベビーモニターで子どもたちの様子をみながら作業します。
午前7時10分、いったん仕事を切り上げ、朝食を作りに自宅へ戻ります。
自宅に戻るとすぐ、子どもたちが起きてきました。
朝ごはんに毎日食べているというケール。朝とれたてをグリルで焼いていきます。
栄養価の高いケールはグリルで調理することで苦味が和らぎ、スナック感覚で食べられるそうです。
「スパイスがいろいろ入っているので、これだけで味が整っていい」とかおるさんが使っているのは、お気に入りの「アウトドアスパイスほりにし」。
オリーブオイルをかけてスパイスを振ったら、パリパリ・焦げ焦げになるまで焼くんですって。
切った野菜を長期保存できるという、かおるさんのお気に入りアイテムが「鮮度を長持ちさせる袋 L 40枚 110円」。
「ラップをするのは面倒くさいので、袋にポンと入れて、1週間ぐらい持つ気がします」とかおるさん。
袋に配合された成分が、野菜から出るガスを吸収し、適度な湿度を保つことで、鮮度を長持ちさせるんです。
1口サイズのおにぎりを作れる容器も愛用。
ごはんを入れてフリフリすれば、あっという間に小さなまんまるおにぎりが6個完成しました。
「(娘が)朝、ごはんを食べるのがおっくうなのか、食べるのが遅いので、こうやって1口サイズにすると、ポコポコ口の中に入れてくれる」とかおるさん。
大人たちの朝食の定番は、フライパン1つで簡単に作れるホットサンド。卵とベーコンを焼いたらパンをのせてひっくり返し、マヨネーズと塩で味付け。
最後に重ねるだけで、あっという間に完成です。
「トースターより、こっちのほうが早いような気がします。しかも卵も焼けるし」と、かおるさん。
グリルで10分焼いたケールは、パリパリ・サクサクで食べやすいんですって。
忙しい朝でも、毎日欠かさず作っているというデザートが、アサイーボウル。
冷凍のアサイーと、キウイ、バナナ、ヨーグルト、はちみつをブレンダーで混ぜるだけ。
「出産を機に少し貧血気味になってしまって、何かいい方法はないかなと思ってアサイーを飲み始めたら落ち着いてきたので、続けています」とかおるさん。
体力勝負の農作業に備え、食事でしっかりエネルギーチャージ。
アサイーボウルに、さらにグラノーラを加えて栄養をプラスします。
「いかにスピーディーに栄養をとれるか、エネルギーになるか」考えているんですって。
かおるさんが長男・ひみくんの着替えをしている間に、パパ・たけしさんは、朝ごはんの洗い物を。
パパと家事・育児をうまく分担し、8時20分、家族みんなで家を出発します。
野菜の納品に訪れたのは、長沼町にある道の駅「マオイの丘公園」のファーマーズマーケット。長沼近郊で採れた新鮮な朝採れ野菜がお得に並ぶ人気の直売所です。
長女・さなちゃんも野菜を運ぶお手伝い。
野菜を並べるのも長男・ひみくんを抱っこしたまま。
「朝、寝てくれれば『さなと一緒に車に乗ってて』ってできるんですけど、起きていたら一緒に連れてきちゃいます」と、かおるさん。下の子を抱っこしたままの作業も日常茶飯事です。
この時期は、直売所へ1日2回納品に行こともあるんですって。
納品が終わったら、その足で子どもたちを預けに行きます。
夏休み中のさなちゃんは児童センターへ。そして、0歳のひみくんを連れてきたのは、すぐ隣にある子育て支援センター。
30分300円から必要な時だけ利用できるため、かおるさんは農作業が忙しい日に活用しています。
1対1で見てくれるので、安心して預けられるんですって。
かおるさんが農業を始めたのは、実は4年前。それまで、実家の農家を継ぐつもりは一切なかったといいます。
かおるさんは「絶対に農家なんてやらないと思っていました。父と母の大変な姿をずっと見ていたので。暗くなるまで帰ってこないし、朝もいつの間にかいないし、なにをやっているんだろうと。こんな大変な仕事なんて絶対にしたくないと思って」と話してくれました。
かおるさんは大学卒業後、大手ビール会社に勤めました。夫・たけしさんと職場で出会い、結婚。このまま会社員を続けるつもりでしたが、夫から「農業をやりたい」と思いがけないひと言がありました。
夫・たけしさんは「工場で製造管理をする仕事をしていたので、自分で手を動かして作業する仕事ではなくてマネジメントが主な仕事だった。自分の体を動かして大地と触れ合ってやる農業が、面白そうだなと感じた」と話します。
さらに、かおるさんの心を動かしたのは、父・信雄さんが当時、がんを患っていたことでした。
「夫の意志も強かったし、当時、父ががんを患っていて、父への親孝行になるかなと思っていた。夫が『農業をやる』と言ったときに、父が『そうか、来てくれるのか』とウルウルしていた」とかおるさんは振り返ります。
農作業が一段落したところで、長男・ひみくんのお迎えに。仕事へ戻る前に、夕食の下ごしらえをします。
「手羽元のすっぱ煮」は電気圧力鍋で仕込んで、農作業に行っている間に調理してもらいます。
午後、かおるさんが働く間は、1階に住む母のくみこさんが子どもを見ていてくれます。
午後2時30分、ここから2時間、暑さと闘いながら野菜の管理作業をこなします。
昼に仕込んでおいた「手羽元のすっぱ煮」は、この通り。
電気圧力鍋の保温機能で、お肉はホロホロだし、大根はトロトロ。おいしそうに出来上がりました。
食卓に上るのはとれたての野菜。新鮮な白ナスはフライパンで蒸し、ニンニクのきいた甘じょっぱい特製ダレに漬け込みます。
白ナスは「えぐみが少なくて、トロトロしている」のだそう。
長女・さなちゃんもみそ汁づくりのお手伝い。
「おいしい おいしい おみそ汁だよ」とウキウキで手伝っていました。
午後6時50分、家族4人で食卓を囲みます。
「みそ汁、めっちゃおいしいんやけど~」というパパ・たけしさんの言葉に、さなちゃんは「やったー!」とうれしそう。
「ママは忙しそうだからすごいなって」と話す さなちゃん。お姉ちゃんとして、しっかりとママを支えています。
農業をはじめて4年。
今では自分なりの楽しみを見つけ、大好きな地元・長沼で育てた自慢の野菜を、たくさんの人に食べてもらうことがやりがいになっているといいます。
「楽しいと感じると思わなかったくらい農家が嫌だったのに、今は楽しい。個人で直売所を開いて、その直売所の隣で飲食店を出せたら…。対面販売をして、お客さんと触れ合って、知らない野菜を提供できた時や、それを食べて『おいしかったです』と言って、リピートしてもらえると、『農家をやっていてよかった』と思います」とかおるさん。
お父さまも、きっと喜んでいることでしょう。
お母さまの名前で運営しているということですが「くーちゃんの家庭菜園」という名前で対面販売も行っています。
Instagramで情報を発信しているということですので、チェックしてみてください。
