■ 「赤い羽根」の浄財が消えた…使途不明金は計2億5000万円に
善意の募金として集められた「赤い羽根共同募金」をめぐり、北海道で新たな問題が明らかになった。
北海道共同募金会は9月16日、2025年度の決算作業を進める中、新たに約7000万円の使途不明金が見つかったと発表した。
6月に公表された約1億8000万円と合わせ、使途不明金は計約2億5000万円に上る。
■「どの科目に振り分ければいいのか分からない」
北海道共同募金会によると、新たに判明した約7000万円は、関係書類に支払いの内容や目的が記載されていなかったという。
そのため、決算作業の中で「どの科目に振り分ければいいのか分からない金額」が発生したとしている。
会計業務は、50代の男性元事務局長が1人で担当していた。
募金会は6月、2025年度の寄付金から約1億8000万円の使途不明金が見つかったとして、着服の疑いを指摘。
元事務局長を懲戒解雇していた。
今回の発表で、使途不明金はさらに7000万円増えた。
記者会見で、瀬尾英生会長は、元事務局長がすべてを着服した可能性について問われ、「そういうことですね。ただ、断定はできない」と述べた。
■善意の寄付、なぜ管理できなかったのか
赤い羽根共同募金には、地域の福祉活動を支えるため、多くの人から寄付が寄せられている。
その資金の一部が、支払いの目的すら確認できない状態になっていた。
問題は、金額の大きさだけではない。
会計業務を1人に任せ、組織として十分に確認できていなかった管理体制にも、疑問が投げかけられている。
北海道共同募金会は、ガバナンスの欠如などを認め、改めて謝罪した。
「お預かりした浄財を、元事務局長の不適切な行為によって失ってしまったことについて、改めてお詫び申し上げます」
■ 第三者委員会が調査へ
募金会は9月11日、弁護士と公認会計士の計6人で構成する第三者委員会を設置した。
第三者委員会は、使途不明金が生じた経緯や原因、元事務局長による着服の有無、組織の管理体制などを調べる。
再発防止策を含む調査報告書は、2027年1月末に提出される予定だ。
募金を託した人たちが知りたいのは、消えた金の行方だけではない。
なぜ、善意によって集められた資金を、長期間にわたって組織が把握できなかったのか――。
第三者委員会の調査では、募金会の責任と管理体制の実態が問われることになる。
一方、毎年10月1日から行われる「赤い羽根共同募金」について、北海道共同募金会は募金運動は予定通り実施すると説明し、理解と協力を求めた。
