地下35メートルに広がる世界を公開です。
後志のニセコ町と倶知安町をつなぐ北海道新幹線のトンネル工事で、倶知安側の掘削作業が終わり、内部が公開されました。
工事用エレベーターで地下35メートルまで下りると…
そこに広がるのはニセコ町から倶知安町に繋がる北海道新幹線の「羊蹄トンネル」です。
羊蹄トンネルは8月、全長9735メートルのうち、倶知安側の約5500メートルを掘り終え、9月14日に公開されました。
「こんなに大きなトンネルだと思っていなかったので、びっくりしている。こんなのを掘ってきたのだと」
「これが人が作っている物だと思うと、技術者の人はすごいなと思った」(いずれも見学者)
現場に残されていたのは、巨大な刃でドリルのように地中を掘り進めてきた、直径11.5メートルのシールドマシンです。
ここまでたどり着くまでには、いくつもの高く、硬い壁がありました。
当初、掘削工事は順調に進んでいましたが、行く手を阻んだのは、高さ17メートル、奥行き15メートルで、その大きさが5階建てのビルに相当する「巨大な岩」でした。
出てきた岩の一部をたたいてみても…
「こんなふうに金属のような音がする。まったく、びくともしないような硬さ」(担当者・2023年)
シールドマシンでは歯が立たず、岩の反対側に回り込み、重機で砕きましたが、工事は難航。
そこで最後の手段に…
特殊な薬剤での爆破を繰り返すこと60回。
こうして北海道新幹線の札幌延伸工事の中で「最大の難所」を突破したのです。
その後、トンネルはシールドマシンなどで掘り進められ、工事が始まってから約10年がかりで掘削を終えました。
「困難乗り越えてようやく掘削を完了できたことは、北海道新幹線延伸開業に向けて大きな前進と考えている」(鉄道・運輸機構 後志建設事務所 小川淳所長)
延伸区間約212キロのうち、トンネルが約8割を占めていて、掘削工事の進捗率は93%。
残りわずか7%ながら、今後も難工事が待ち構えています。
開業時期は2038年度以降と、当初から大幅に後ろ倒しになっていますが…
新幹線のトンネル工事をめぐり、7月に建設事業者側によるコンクリートの耐久性などを調べる品質試験で不正が発覚。
再工事の必要性を探る調査は、秋ごろまでかかる見通しです。
新幹線が札幌に来るのはいつなのか―
開業までのハードルは、まだ数多く残されたままです。
