3年前、街中に大量発生した“緑の厄介者”カメムシ。
ことし、再び猛威を振るい、秋の味覚にも影響を及ぼしている。
先月からすでに発生しているカメムシ、ことしはどれだけ増えるのか。
■羽曳野市では平年のおよそ29倍の大量発生
やってきたのは大阪府羽曳野市の研究所。
大阪府立環境農林水産総合研究所 柴尾学さん:フェロモントラップといいます。カメムシがたくさん集まってくる性質をもった匂いがここに染み込ませられている。
その名も「フェロモントラップ」。カメムシを匂いで呼び寄せ捕獲している。
8月の中旬くらいには、800匹以上カメムシが入っていた時期もあった。
産卵状態などを調べて今後の発生状況を予測、カメムシの警報や注意報を出している。

■エサとなるスギやヒノキの実が山に少ないことが原因か
研究所が発表した7、8月のカメムシの発生状況は、羽曳野市では平年のおよそ29倍、さらに岸和田市でもおよそ10倍、河内長野市ではおよそ9倍と、カメムシの大量発生が確認されている。
なぜ、ことしはここまで多いのか。
大阪府立環境農林水産総合研究所 柴尾学さん:スギ・ヒノキの実がカメムシのエサで、質が悪かったり量が少なかったりするとエサを求めて山から下りてくる。それが8、9月に下りてくる。
カメムシの大量発生はこれから旬を迎える果物にも影響を及ぼしていて、先月、和歌山県では、農家などに対し、「果樹カメムシ類注意報」が発表される事態に。

■和歌山県では「果樹カメムシ類注意報」が発表
柿などを育てている和歌山県紀の川市の「にしぐち農園」では…
にしぐち農園 西口寿一さん:ほんまに結構な全滅度合いですね。全部ボコボコです。
ここ最近、大雨が降っていたことなどから畑の見回りができず、11日に確認したところ、柿の実の状態に驚きを隠せない西口さん。
にしぐち農園 西口寿一さん:今見た限り、全部何かしらなっていますね。
来月上旬に収穫予定だった柿の実は、ひょうの影響やカメムシに吸われたことで、色が変わったり、形が変わったりしている。
にしぐち農園 西口寿一さん:(きれいな実が)少ないですね。ここの畑に関しては(被害が)半分以上になってきましたね。
被害のない畑もある一方、森に近い場所では特にカメムシの被害が大きいという。
にしぐち農園 西口寿一さん:下手したら毎年の可能性はありますよね。梨でも桃でもカメムシはつきまとって、みんなことしはやられていたのでいい方法があれば…。

■来月収穫予定だったミカンも被害
さらに被害は来月収穫予定だったミカンにも。和歌山県海南市の農園で先月末に撮影された写真に写るのは大量に地面に落ちたミカン。そこにはたくさんのカメムシの姿が。
この写真を投稿した農園の園主は…。
北文園の園主:気づいたのは8月27日ですね。この時期にはないような色に変色している。かなり実も落ちていた。よく観察してみるとカメムシが無数にわいていた。1つの木に対して(ミカンは)4分の1くらいは落とされた。残念だった。
農家泣かせのカメムシ。今後、市街地にやってくる可能性もあるのか?
大阪府立環境農林水産総合研究所 柴尾学さん:可能性はあるかもしれないんですけど、ことしはそこまではならないかなと個人的には思っています。
すでに(山から)下りてきた分は今度はもう1回冬を越すために、9月とか10月とかには山の方に帰っていく。年に1回しか発生しない虫ですから。
(関西テレビ「newsランナー」 2026年9月11日放送)


