仙台市内の広瀬川で架け替えが進んでいる宮沢橋。次の日曜日にいよいよ開通する「新宮沢橋」ですが、渋滞の緩和や利便性の向上が期待されています。新しい橋により、変わること。そして、橋を利用してきた人の思いをまとめました。
記者リポート
「ラジコンを走らせたり、チョークで絵をかいたり、ここはまもなく開通する新しい宮沢橋の上です」
9月5日に開かれた新しい宮沢橋の見学会。橋を整備した仙台市が企画し、家族連れなどおよそ3300人が訪れました。
「普段は入れないところで見られない景色を見ているのでわくわくした」
Q.まもなく開通ですが
「すごく便利になるのでとても楽しみ」
JR仙台駅から2キロほどの場所、広瀬川に架かる宮沢橋。新しい橋は、現在の場所からおよそ30メートル北側に架けられます。長さは145メートル、車道は、片側1車線から2車線に広がります。
また橋につながる国道286号のいわゆる根岸交差点は、現在は、変則五差路となっていて事故が多い交差点としても知られていました。それが十字路交差点になることで、慢性的な渋滞解消や事故減少につながると期待されています。
国道286号、新しい宮沢橋、その先につながる市道が結ばれ、仙台駅東口方面へのスムーズなアクセスが可能となります。
「渋滞もしていたし道幅広くなるし、みんな待っていた」
「信号が一回止まると渋滞になるのでそれが解消されるのかなと」
ほかにも特徴が…
岩舘果名さん
「今見えているあちらが橋脚だが、現在は4本あるのに対し新しい橋は1本」
Q.強度は大丈夫?
「震災以降の技術基準で整備しているので強度的には強くなっている」
近年増加する”局地的”な大雨…。橋脚の数を減らすことで増水時に川の流れをよくし、洪水を起こしにくくする効果があるということです。
新しい歴史を刻もうとする宮沢橋。その歴史は江戸時代にさかのぼると言われています。
1800年代後半、川にくいを打ち板を渡しただけの簡素な橋、「宮沢わたし」です。当時は、通行料が必要で「一銭橋」ともよばれていたそうです。しかし、度重なる水害で流失。
1955年、コンクリートの橋脚を持つ、鋼材を使った橋が完成、これが今の宮沢橋です。
橋の近くでは2000年ごろまで貸しボート店も営業され、地域のにぎわいづくりに一役買っていたそうです。
仙台市若林区の河原町商店街にある、コメの販売店「米夢」。
専務の千葉昇二さん(55)も、貸しボートで遊んだことが、宮沢橋の一番の思い出と振り返ります。
米工房米夢 千葉昇二さん
「中学生のとき、ボートに乗りに来て宮沢橋といったらボート乗り場があるイメージが大きい」
こだわりのコメを使ったおにぎりが評判。最近、馴染みの客との会話は、自然と宮沢橋の話題になります。
「今の橋でも70年だから、木の橋だなんてね」
店にとって宮沢橋は欠かせない存在です。
米工房米夢 千葉昇二専務
「ここが拠点として河原町から業務用のコメを配達しているので、宮沢橋は欠かせない生活道路、仕事には欠かせない道路」
この場所で店を営業して今年で20年…。その間、宮沢橋を渡り続けてきました。
米工房米夢 千葉昇二専務
「川を渡るのは違う、街の中、ビル街を走るのとは違う感覚で走れる。(開通後)交通量が多くなるだろうから、街にとってはいいのだろうが寂しい思いもする」
寂しさがあるのは事実…それでも千葉さんは、利便性が向上することで新たなつながりができると期待しています。
米工房米夢 千葉昇二専務
「これから新しい宮沢橋は広くなって多くの人に通ってもらえる。交通量が多くなれば河原町を多く知ってもらえるチャンスである」
3日後に開通する新たな宮沢橋。
米工房米夢 千葉昇二専務
「次の世代がこれから私たちと同じように、生活道路として使っていくので、次の世代に引き継がれていくような橋であってほしい」
多くの人の思いをこれからもつないでいきます。
新しい宮沢橋の開通に伴い、現在の宮沢橋は71年の歴史に幕を下ろし、11月から解体作業がはじまることが決まっています。
千葉さんは、「ありがとう宮沢橋」というイベントを地域の仲間と企画し、現在、準備を進めています。
イベントは10月1日から4日まで開かれ、期間中は、キッチンカーや遊具が置かれるということです。
千葉さんは、子供からお年寄りまで多くの人に訪れてほしいと話していました。
