新米が出回り始める一方で25年産のコメ、いわゆる“古米”の在庫量は多い状態が続いている。新米が古米よりも安くなる価格の逆転現象も発生する状況となっている。
米穀店“多くの在庫”抱える
新潟県長岡市でコメの卸し・小売りを行う野上米穀。玄米の倉庫に積まれていたのは、25年産のコメ、いわゆる古米だ。
野上茂会長が「去年はコメ不足だったから。去年はガラガラだった、8月くらいは」と話す通り、野上米穀では25年、コメ不足を受けて通常よりも多くの新米を確保していた。
しかし、価格が上がった上に備蓄米の放出などで一定の供給量が確保されたことから予想よりも売れず、通常よりも多くの在庫を抱えることに。
農林水産省の調査では、26年7月末のコメの民間在庫量は162万トンで、この時期としては過去最多となっている。
野上会長は「本来は、25年産は積まなくたっていいくらい。8月を過ぎれば新米はとれるわけだから」と話す。
新米が古米より安く…価格の逆転現象
新米が出回る前に在庫を減らしたいところだが、「古米が安ければいい。でも去年の秋、高いものだった関係で25年産が高くて、26年産が安いという、ちょっとイレギュラーな形になっている」という。

コメ余りの状況を受け、26年は新米の価格が下落傾向にあり、古米の価格が新米の価格を上回る現象が発生しているのだ。
「こしいぶきは、今は3500円で販売しているが、今度は3000円」
野上米穀で今後、販売を予定している新米の価格も現在販売している25年産の価格と比べると、すべての品種で5キロあたり500円程度安く設定。

高い値段で買った25年産の古米については店側が損をしてでも安く売って在庫を減らし、新米の販売に力を注ぎたい考えだ。
野上会長は「新米ですよ、この時期は。古米は売りたくないし、あくまでも新米でもっていきたい。お客さんの笑顔を見られるような新米を販売したい」と話した。
本来はうれしい新米の季節だが、関係者にとっては悩ましい状況が続いている。

