農林水産省は、富山県氷見市の低地から水を抜く十二町潟排水機場でポンプを増設する事業費を来年度予算の概算要求に盛り込みました。
事業規模は120億円。
氷見市は、今回の大雨による浸水被害の状況を国と共有し、対策のさらなる強化に取り組む方針です。
農水省北陸農政局によりますと、31日に公表された来年度予算の概算要求に盛り込まれたのは『国営かんがい排水事業「氷見地区」』で、十二町潟排水機場での機能を強化するため、改修工事を行うものです。
この排水機場は、下流域の標高が高いことから海まで水が流れない万尾川の水をポンプで汲み上げ、海につながる仏生寺川に排水しています。
*十二町潟排水機場を管理する氷見市土地改良区業務課 上野俊さん
「今回の総雨量はポンプで排水できる雨量を遥かに超えていたため、(上流域の浸水エリアで)なかなか水が引かないという状況になった」
1983年に稼働した排水機場。1日の想定降水量は141ミリです。
今回の大雨ではその2倍を超える300ミリの雨が降り、上流域であふれた水が2日に渡って引かない事態となっていました。
改修事業では現在4台あるポンプを更新したうえで、1台増設、施設の耐震化も行います。
今回の大雨では農水省と国土交通省の排水ポンプ車が、急きょ、応援に駆け付けましたが、ポンプの増設で同程度の排水能力が見込まれています。
事業規模は120億円、予算が成立すれば来年度に着工の予定です。
排水機場があるのは氷見市の中央部にある海抜0メートル以下の窪地、その最も下流域で、地図に示したエリアを含む約600ヘクタールの低地から排水が行われてきました。
こちらは氷見市が5年前に改定した「洪水・土砂災害ハザードマップ」の冊子です。
1000年に一度程度の大雨を想定した浸水想定区域が赤色で示されています。
ハザードマップを排水機場の排水エリアを示した地図と重ねてみると、ほぼ、重なりました。
氷見市の菊地市長は1日の会見で、浸水対策のさらなる強化に取り組む考えを示しました。
*氷見市 菊地正寛市長
「現在の排水能力では難しいことが今回十分わかった。国、県と詳細な状況を共有して、住民の不安を取り除く視点でしっかり話し合っていきたい」
