モモやプルーンなどの木を食い荒らす特定外来生物「クビアカツヤカミキリ」の被害が長野県内で拡大していて、阿部知事が緊急会見を開き、注意を呼びかけました。早期発見を呼びかけるとともに、防除に向けた薬剤の配布などの対策も進めます。
たわわに実ったプルーン。
佐久穂町のこちらの畑では、「サマーキュート」が収穫の最盛期を迎えています。
無事に収穫が進んでいますが、農家は今、ある被害を心配しています。
農家・嶋崎敏彦さん:
「木そのものがダメージを受けるということで、ちょっと大変な状況だなという部分はやっぱり感じます」
心配しているのは、特定外来生物「クビアカツヤカミキリ」による被害です。
中国や朝鮮半島などが原産で、幼虫はモモやプルーン、ウメなどのバラ科サクラ属の木の内部を食い荒らし枯らせる恐れがあります。
国内では2012年に愛知県で初めて被害が確認され、これまでに22都府県にのぼっています。
2026年に入り、長野県の他、香川県や岡山県、福井県などでも確認され、被害が急拡大しているとして、政府も対策本部を設置する事態となっています。
8月26日は、阿部知事も緊急で記者会見を開き、強い警戒感を示しました。
阿部知事:
「農業・観光に大きな影響を及ぼす恐れがあり、大変、懸念をしている。今の現状を把握しながら、状況を踏まえた上で最大限対応をしていきたい」
県内では7月23日に、佐久市で初めて成虫の死骸が確認され、8月24日までで、佐久市、佐久穂町、御代田町、小海町の4市町で29ヵ所・146本の被害が確認されているということです。
県は、緊急対策費として2000万円を計上し、佐久圏域で緊急の被害調査を行って駆除を実施します。
また、被害が確認されている地域の住民や事業者に、薬剤の提供も行います。
こちらは、8月、香川県の小豆島で被害が確認されたスモモの木です。
根元にあったのは、木くずと幼虫のフンが混じった「フラス」。
被害を見つける目印となります。
樹木医:
「その年に産卵された幼虫がふ化して中の材を食べている。そのフラスもその時期なら確認できるから被害木を一番多く発見できる」
農家・嶋崎敏彦さん:
「特徴的な木くずの塊は見えませんので、この木は今のところ大丈夫」
冒頭で紹介した農家の畑では、今のところ被害は出ていませんが、今後のさらなる拡大を心配しています。
農家・嶋崎敏彦さん:
「拡大する前になんとか抑えられればいいのかなと。それには皆で協力して早めに発見して処理をしていくことが大事だと思っています」
県は、県民に対しても成虫と「フラス」を発見した場合、成虫を駆除した上で県や市町村に情報提供するよう呼びかけています。
