観光地、青森県の十和田湖に10年以上放置されていた遊覧船で新たな動きです。
損傷が激しく転覆する船も出る中、青森県はついに撤去を始めました。
10年以上にわたり、青森県にある十和田湖の桟橋に放置されている4隻の遊覧船。
県は26日、行政代執行による撤去作業を開始しました。
青森県と秋田県にまたがる十和田湖は日本で唯一の「二重カルデラ湖」で、豊かな自然と美しい湖面を楽しめる、人気観光スポットです。
しかし青森県側の桟橋に放置されているのは、塗装が剥がれさびも目立つ遊覧船。
船体に書かれた文字もボロボロの状況です。
地元住民は「10年もこう、ほっぽり投げられるんじゃ置かれた方はたまったものじゃないですよ」「みっともないですよ(観光の)お客さんに申し訳ないなと思って」などと話しました。
遊覧船の元乗組員だという男性も「あのままだとやっぱり景観も良くないし、早く撤去してもらえればいいなと思います」と話しました。
26年前に撮影された「第3十和田丸」の塗装作業の様子では、この時、船体はピカピカです。
その「第3十和田丸」は、現在、2025年2月ごろ強風や大雪の重みに耐えかねて横転してしまったということです。
十和田湖を何度も訪れているという観光客は「ずっと昔からあるので不思議には思っていた。景色がやはり、この辺いいので少し景観的にもったいないかな」と話しました。
放置されている遊覧船は、かつて地元の企業組合が所有していました。
しかし、桟橋使用料の滞納などをきっかけに10年以上不法係留状態となっていて、その組合はすでに解散しています。
青森県はこれまで、組合の関係者に対し行政指導を行っていて、2025年9月には強制力を伴う撤去命令を出しましたが撤去されることはありませんでした。
今後も放置が続くと景観や環境に更なる悪影響が懸念されることから、今回、行政代執行による撤去に踏み切ったのです。
地元住民:
撤去するにしても、もうちょっと早く動けなかったのかなと思いますけどね。(撤去を)決断したことは良かったと思います。
26日は桟橋に設置されていた立ち入りを禁じるフェンスが撤去されました。
今後の撤去作業は、まず仮設の桟橋を作り周辺の水を抜いたうえで、遊覧船を解体して一時保管場所に搬出します。
費用は、約7億円かかる見込みだということです。
十和田市・櫻田百合子市長:
本当に地域住民の皆さまから心配されている声も多く寄せられております。撤去に向けた形で進められることが安心もしてますし、大変うれしく感じている
撤去作業は2027年度末までに終了する予定です。
