3年前、独自のアウトドアブランドを立ち上げた大野商工会議所。大野が誇る豊かな自然と市内企業の職人の技を掛け合わせて生まれた商品は、全国からも注目されています。
そんな中、この夏大野の名水を使ったクラフトビールが新たに誕生しました。商品に込めた思いと独自ブランド「MIO」の今後の展望を取材しました。
この夏、誕生した大野で初めてとなるクラフトビール。名前は「ONO MEISUI LAGAR」です。
8月に開かれた市内の花火大会でお披露目されると、大野初のクラフトビール誕生を聞きつけた多くの人がその味を堪能しました。
「ちょっとフルーティーでまろやかですね」
「おいしいです。飲みやすくておすすめ」
使われているのは、清らかな水で知られる大野の老舗醤油蔵「野村醤油」の仕込み水。そこに地元産の無農薬コシヒカリを掛け合わせ、大野飲食業組合監修のもと、福井市のクラフトビール醸造所「OUR BREWING」が製造しました。
ふんわりと柑橘の香りを感じられる爽やかなクラフトビールです。
大野飲食業組合の平鍋克彦組合長は「メンバーで集まった際に、里芋やそばなど、いろんなアイデアは出たが、やっぱり大野といえば美味しい地下水なので、その地下水で育てたコメにたどり着いた」と話します。
醸造元のOUR BREWING岡田朋大代表によると「野村醤油さんの水が非常にまろやかで、成分的にも軽いビールに適した水質なので、夏にぐびぐび飲めるようなビールにしようというようなところから始まった」といいます。
そもそもこのクラフトビールは、大野商工会議所が展開するアウトドアブランド、メイドインオーノ「MIO」の商品として開発されたものです。
北陸新幹線の県内延伸、中部縦貫自動車道の全線開通を見据え、大野の豊かな自然環境と企業の技術をマッチングさせて、生まれた商品を広く発信しようと3年前に立ち上がったブランドです。
大野商工会議所の巻寄塁さんは「大野には本当に高い技術を持った中小企業がたくさんあるが、普段はBtoBの仕事が中心で、その技術や企業の名前が一般の方に直接伝わる機会っていうのは多くない。MIOの商品を通じて、大野にはこんな技術を持った会社があるんだっていうことを知ってもらい、大野の高い技術を多くの人に届けたい」とその狙いを語ります。
多くの人に届けることが大野の地場産業を盛り上げる、という信念のもと、これまでに星空から夜のドライブまで楽しめるサングラスをはじめ、荒島岳をイメージした「とんちゃん」専用の鉄板、どこでも焚き火が可能なファイヤーピットの3商品を開発し、全国の商品が集まる展示会などで注目される人気商品にまで育てました。
「ONO MEISUI LAGAR」は、MIOの第4弾。初めての食品分野での商品です。
大野商工会議所の巻寄塁さんは「これまでのMIOとは少し違う分野への挑戦だが、地域資源と地域の技術、そして人を掛け合わせて大野でしか作れないものを作るという考え方は変わっていない。今回のクラフトビールによって、MIOの可能性がさらに広がったと感じている」と話しています。
販売開始以降、反響が大きく今後は増産も予定しているとのこと。
大野飲食業組合の平鍋克彦組合長は「大野から出て行った人や若い人に送ったりして、大野を知ってもらえたら嬉しい」と期待を寄せます。
MIOブランド拡大の、そして大野の盛り上げのけん引役として、大野初のクラフトビールへの期待が泡のように膨らんでいます。
