人類超えの動きを見せる最先端ロボットが次々と登場した人型ロボットの祭典。
驚異的な記録が打ち立てられた一方で炎上したり、途中で動けなくなったり、急速な進化の一方でまだ発展途上の姿も見られました。
この週末に中国・北京で幕を開けた、世界ヒト型ロボット運動会。
16の国から2000台を超えるロボットが参加し、開会式では兵士たちのような行進や一糸乱れぬダンスも披露されました。
さらに、開会式の中でいきなり会場の度肝を抜いたのが100メートル走です。
中国メーカーの走るロボットが出した記録は9秒39。
ウサイン・ボルトさんが持つ人類最速記録9秒58を上回る、驚きのタイムをたたき出しました。
陸上や球技など51の種目で争われる今大会。
垂直跳びでは、人間には到底不可能な2m88cmが記録された他、サッカーでは鋭いシュートも見られました。
その直後には、スター選手さながらのゴールパフォーマンスも。
2025年の映像を見ると、ボールを奪い合う中でバタバタと転倒し、試合どころではありませんでした。
しかし、2026年は体の動きもスムーズになるなど著しい進化を遂げていました。
観客からは「ロボットの発展がかつてSF映画や文学作品で想像していた世界にどんどん近づいていると感じます」「私たちはもう年をとっていますから、こういうものを見るととても新鮮に感じます。その技術にはとても驚かされます」といった声が聞かれました。
人類超えのロボットが次々と登場している今大会。
陸上競技では開催2回目にして、日本から唯一、大手IT企業が初参戦しました。
アスリートにも負けない、シェープアップされた体。
GMOインターネットグループの「ひとみん」です。
日本の威信をかけて中国勢に挑んだその走りはというと、慎重ともいえる足取りで走り続けます。
最終コーナーを曲がった最後の直線もゆっくりとしたスピードです。
400メートルのコースを1分55秒で駆け抜けました。
そしてゴール後、バランスを崩して転んでしまいました。
予選を通過し、急ピッチで緊急治療が施されました。
そして迎えた準決勝、見せたい日本の底力。
日本代表のロボットが出走すると、いきなりコースを外れて右の壁に衝突し、倒れてしまいました。
対する中国勢は、猛スピードでコースを駆け抜けていきました。
ひとみんの担当エンジニアは大会を通じて、ロボット開発に関する中国との大きな違いを感じたといいます。
GMOインターネットグループ・滝澤照太さん:
(中国勢は)完成度が100%じゃなくてもとりあえず売って動かしていく。そのマインドみたいなところが他の国と違うなと改めて感じた。
実際、大会では発展途上ともいえるロボットの姿も多く目につきました。
100メートル走では、自力では止まれずクッションに激突し大破したり、炎上したりするアクシデントが相次ぎました。
そして、大会で競うのは速さや強さだけではありません。
特殊な手先をしたロボットが挑む競技は、飲食店での接客。
制限時間内に注文された品物を皿に盛りつける作業の他、電子レンジでウィンナーを温め、コップに飲み物を入れて提供まで行っていました。
実際の暮らしや作業現場での活用を見据えて技術を競い合う中国。
すぐそこまで来ているロボット実用化社会に向けた開発競争は、さらに激しさを増しそうです。
