ウナギを特産とする浜松で新たな養殖の実験が進められています。利用するのは「下水処理で出た熱」で20%のコストカットなど大きな成果が見込まれています。

言わずと知れた浜松の名物「ウナギ」。

いかに安く、おいしく、安定的に育てるか。

多くの施設で工夫が重ねられています。そうしたなか・・・

斉藤力公 記者:
こちらのウナギ、実は下水処理施設で育てられたんです

静岡県浜松市の下水処理施設西遠浄化センターで開かれたのは、ウナギ養殖の成果報告会です。

この施設では水質管理や生産効率などの課題解決を目指して、2025年から養殖の試験を行っています。

報告会では、一般的な養鰻業者と同程度 年間約90tの生産量を見込めることや最大20%のコストカットを実現できる見通しなどが成果として示されました。

また、実際に育てられたウナギが中野市長や養鰻の関係者にふるまわれました。

くさみもなくおいしく育ったウナギに期待感を寄せています。

浜松市・中野祐介市長:
本当に柔らかくて、おいしいウナギ

浜名湖養魚漁業協同組合・外山昭廣 代表理事:
(この取り組みは)養鰻の光になり得るかなと、そう考えている

それにしてもなぜ下水処理施設でウナギの養殖なのか?カギを握るのは「水質と温度の管理」です。

浜名湖周辺で行われている従来の養殖では、微生物の働きにより水質を保っています。

しかし微生物の数を確保するには大量の水が必要で、養殖できるウナギにも限りが出てきます。

一方、こちらの施設では微生物に頼らず少量の水を入れ替えながらウナギを育てられるうえ、使った水は下水として処理できます。

さらに・・・

斉藤力公 記者:
こちら湯気が出ているのが下水処理の過程で生じるお湯なんですが、このお湯を使って養殖に使う水を温めるということです

水温を一定に保つことも重要です。

従来の養鰻業では重油を使って水を温めていますが、実験では余剰熱を活用し、化石燃料への依存度を低下させることを目指します。

浜松ウォーターシンフォニー・中村匡志COO:
今回こうした取り組みを(浜名湖養漁業協同)組合と一緒にやることで、組合にこうした利益を還元できれば、浜松の大事な文化を守っていくための一助になれれば

下水処理施設から生まれる新たな養鰻の形。

次の実験は2029年頃からの予定で、実用化に向けた取り組みが続きます。

テレビ静岡
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