北朝鮮による20日の短距離弾道ミサイル発射について、アメリカとの交渉を見据えた動きとの見方が出ています。
韓国軍によりますと、北朝鮮は20日午後5時ごろ、平壌周辺から日本海に向けて短距離弾道ミサイル10発余りを発射し、約300キロ飛行しました。
発射されたのは、北朝鮮が核弾頭を搭載できると主張する「超大型ロケット砲」とみられています。
トランプ大統領は、金正恩総書記との年内の会談に意欲を示しているほか、米韓合同軍事演習の大幅な縮小を指示しています。
こうした中でのミサイル発射について、韓国の大手紙・東亜日報は、北朝鮮がアメリカに「敵視政策の全面的な撤回」を迫り、米朝交渉を前に要求を引き上げる狙いがあるとの専門家の分析を伝えています。
さらに専門家の話として「身代金の最大化に乗り出した」とした上で「北朝鮮はトランプ大統領が破格の提案を持ってくるまで様子を見る方がはるかに有利だという結論に達している可能性が高い」としています。
また、金総書記の妹・金与正氏は20日夜に発表した談話で、演習がトランプ氏の指示で大幅に短縮されたことについて、「たった一度の合同軍事演習の縮小で国家の安全保障が揺らぐ国が韓国だ」と主張。
米韓の「主従関係が鮮明になった」とした上で、李在明大統領も名指しで批判しました。
韓国メディアでは、北朝鮮がアメリカとの直接対話の可能性を残す一方、韓国を米朝対話から排除する思惑があるとの見方が出ています。
これに対し韓国統一省は21日、「朝鮮半島の平和へ向かう旅は、南と北が共に歩むときに初めて最後までやり遂げられる」として、北朝鮮に対し、平和体制への転換に共に参加するよう呼びかけました。
