子どもたちの夏休みの宿題の手助けになるかもしれません。
こちら「作文モンスター図鑑」。富山大学の准教授が書いた作文の指南書です。
子どもにも大人にもわかりやすいと、いま話題になっています。
突然ですが、問題です。
この文章が正しいかどうか、考えてください。
1、「私は、本を読むということが好きです。」
2、「秋になって涼しくなったので、虫が元気になったので、うれしいです。」
3、「最初にケーブルカーに乗りました。それから次にバスに乗りました。」
Q間違っているところはありますか?
*小学5年生
「ある。『という』じゃなくて、『読むことが好きです』」
*小学5年生
「『ので』を省く」
*中学2年生
「『次に』がいらない…『それから』、あ、どっちかだ、どっちか」
皆さん正解です。さすが!
でも、作文を書くことについて聞いてみると…。
*小学5年生
「あまり好きじゃない」
Qどうして?
「…思いつかないから」
*小学5年生
「嫌いです!」
Qどうしてですか?
「えー…」
*母親
「作文よりも絵とか工作とかは好きみたいだけど、文章は苦手みたい」
Q作文を書くことはありますか?
*中学2年生
「はい。宿題、夏休みの宿題。」
Q作文を書くの好きな人?
「…」
Q作文を書くのが好きじゃない人?
「(全員挙手)」
皆さん一様に、作文が好きではないと言います。
そんな人の味方になりそうなのが、この「作文モンスター図鑑」です。
冒頭の問題は、本の例文で、子どもが、作文でついやってしまいがちな表現のくせを、モンスターに見立てています。
たとえば、「何々なので」を繰り返してしまう「のでのでノデン」「何々ということ」ばかり書いてしまう「というスキー」など。
大人もついやってしまう表現もあります。
*作文モンスター図鑑の著者 富山大学教育学部 宮城信准教授
「すぐ我々は「~という、~という」と言ってしまうが、ムダな「という」が多かったりする」
著者で、富山大学教育学部の宮城信 准教授。
20年以上にわたり、子供の作文と教育について研究しています。
*宮城信准教授
「小中学校の現場で作文を書く機会がすごく減っている。子どもたちは昔よりも作文を書く機会を失っている。でも、作文を書くということは必要な能力なので、それをどうにか補う本を執筆した」
年間約5000本の作文を分析する宮城准教授。
子どもがよくやる表現のくせを20のモンスターに見立て、言い換えや削り方のコツを示しています。
*宮城信准教授
「実は、間違いを見つけるための本ではなく、そういう間違いを良くするということを通して、「自分の書く文章」というのを意識してほしい。その結果、書きたい文章を自由に書ける、思ったことを自由に書ける、表現したいことを自由に書けるような作文の力を育てていきたい」
作文を書く機会が減っている今、なぜこの本を出したのか。
宮城准教授は、生成AIの影響を意識していると話します。
*宮城信准教授
「AIの問題は非常に難しいと考えている。私も授業実践でAIを使うことを推奨したりするが、将来、子どもの書く能力にAIがどのような影響を及ぼすか、全くわからないのが正直なところ。そういう時代において、作文を書く本を出すのは、将来、AIにより子どもの書く能力が弱くなった時に、それをまた鍛え直すための本として作った」
宮城准教授は、AIに文章を書かせることで、この本にあるような、間違いを見つけたり、それを直したりする能力が、一番初めに失われるのではないかとみています。
AIをうまく利用する一方で、自分で悩んで、自分なりの言葉をじっくり練り上げることを大切にしてほしいと話します。
*宮城信准教授
「”自分の言葉を探す”ことも非常に大事。1字1字とまでは言わないが、一つの作文にできれば数行に1回ぐらい自分で「これは!」という一文が出てくる作文はすごく素敵だと思う。「このかっこいい言葉遣い」「気持ちをちゃんと言葉にできた」と言えるのが、その子にとって自分に響く。自分に響く文章を書けたらいい」
大人でも言葉足らずだったり、便利なフレーズばかり使ってしまうことがあるので、自分の書く文章、使う言葉を見つめなおすきっかけになるかもしれません。
